肩甲骨まわりが痛い人必見|医療系運動指導士が教えるストレッチ&対策

【この記事でわかること】

  • 肩甲骨の「痛み・こり・重さ」が出る原因
  • デスクワーク・スマホ姿勢が肩甲骨の痛みに影響する理由
  • 肩甲骨の痛みをやわらげる簡単ストレッチ5選
  • 自宅や職場でできるセルフケアのコツと注意点

私は医療系運動指導士として、病院やスポーツジムで活動しています。

  • 背中の内側が重い、だるい
  • 肩甲骨の奥がズキズキ痛む
  • 首から背中にかけて常にこっている感じがある

こうした不調を放置していると、

  • 頭痛
  • 呼吸の浅さ(息苦しさ)
  • 自律神経の乱れ

にもつながることがあります。

この記事では、肩甲骨の痛みの原因と、自宅で簡単にできるストレッチ法をご紹介します。

デスクワークやスマホ疲れが気になる方も、今日からケアを始めてみませんか?

目次

肩甲骨の痛みはなぜ起こるのか?

肩甲骨は「動く骨」でありながら、現代人の生活では固まりやすい部位でもあります。

まずは痛みの原因を知ることで、適切な対策が見えてきます。

デスクワークやスマホ姿勢による肩甲骨まわりの筋肉のこわばり

長時間のパソコン作業やスマホ操作で前かがみの姿勢が続くと、肩甲骨が外側に広がり、動かなくなる状態が続きます。

これにより、背中の筋肉(僧帽筋・菱形筋など)が常に引っ張られ、血流が悪くなって痛みやこりが発生します。

肩甲骨は「1日中動かしていない」ことも珍しくありません。動かさない=痛みの元です。

長時間のスマホ、パソコンの使用は筋肉だけでなく、脳も疲労させます。脳の疲労解消にもストレッチは効果的です!

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筋肉バランスの崩れによる左右差・引っ張り合い

  • バッグをいつも同じ側で持つ
  • 利き腕ばかり使う
  • 片足重心で立つ

このような日常の癖が積み重なると、肩甲骨周辺の筋肉バランスが崩れ、肩甲骨の片方だけが痛い、動かしにくいといった不調につながります。

肩甲骨の動きには、腕・首・背骨・肋骨が関係しています。

どこかが硬くなると連動して痛みが出やすくなります。

ストレスや自律神経の影響も無視できない

意外かもしれませんが、ストレスや疲労の蓄積は筋肉の緊張と血流悪化を引き起こします。

特に肩甲骨まわりは自律神経と関わる部位でもあり、リラックスできない状態が続くと、慢性的な痛みやこりにつながります。

肩甲骨の痛みをケアするには、「動かす」+「ゆるめる」の両方が大切です。

自律神経は自力で整えることができます!詳しくは下記の記事で!

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肩甲骨の痛みを放置するとどうなる?

肩甲骨の痛みを放置すると下記の症状が起こります。

  • 背中の痛みが強くなる
  • 慢性的な肩こりになる
  • 頭痛・目の疲れが生じる
  • 集中力の低下
  • 呼吸が浅くなる
  • 疲れやすい体に変化する

「そのうち治るだろう」と思っているうちに悪化して、マッサージや薬では追いつかない状態になることも。

肩甲骨を動かすことで、呼吸筋や体幹の可動域も広がるので、疲労感の改善にもつながります。

呼吸筋を柔らかくすることで呼吸が深くなるだけでなく、気持ちを落ち着かせる効果もあります。

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肩甲骨の痛み解消ストレッチ5選

どれも自宅や職場で簡単にできるストレッチです。1日5分で完了!じんわり血流を促しましょう。

肩まわし

  1. 手を肩の上にのせる。
  2. 手は肩にのせたまま肘を上に向け、後ろにまわす。
  3. 5回まわしたら、反対回しも同様に5回行う。

この動きは、肩甲骨を上下・前後・回旋させる複合的な運動で、肩甲骨周囲の筋肉をやさしく動かしながらほぐすことができます。

巻き肩解消にも効果的です。

肩を「大きく」「ゆっくり」「呼吸を合わせて」動かすと、関節のつまり感も解消しやすくなります。

菱形筋ストレッチ

  1. 両手を体の前で組む。
  2. 両手を出来るだけ前に伸ばし、背中をまるめる。
  3. 肩甲骨のあたりが伸びているのを感じる。
  4. 30秒行う。

菱形筋(りょうけいきん)は、肩甲骨と背骨をつなぐ筋肉で、肩甲骨を内側に引き寄せる働きがあります。

この筋肉が緊張すると、肩甲骨内側にピンポイントの痛みが出ることが多いため、狙って伸ばすことが重要です。

デスクワークで内側に引き込まれた肩甲骨を外側に広げて、こりをリセットします。

背中・体側ストレッチ

  1. 床に座って、または立って行う。
  2. 両手を組んで、真上に腕を伸ばす。
  3. 両手を組んだまま、横に倒して脇のあたりをストレッチする。
  4. 左右それぞれ30秒ずつ行う。

体側ストレッチでは肩甲骨の外側を支える筋肉がゆるみ、肩甲骨の動きがスムーズになります。

上半身の左右バランスを整え、片側だけがこる・痛いという状態も解消

呼吸を止めず、吸ってから吐きながら倒すことで、肋骨の動きとともに筋肉がやわらかくなります。

僧帽筋(首・肩)ストレッチ

  1. 頭を前に倒し、両手を後頭部にのせる。
  2. 首の後ろの伸びを感じる。
  3. 30秒行う。

僧帽筋は首から肩、背中まで広がる大きな筋肉で、肩甲骨を動かす・支えるために重要な役割を持っています。

この筋肉の上部が硬くなると、肩甲骨の動きが制限され、痛みや重だるさが生じます。

肩の力み・引っ張り感を解消し、肩甲骨の動きをスムーズにします。

「首がこる=肩甲骨が固まる」と覚えると◎。首ストレッチは肩甲骨ケアにも直結します。

大胸筋ストレッチ

  1. 壁の近くで立位で行う。
  2. 壁に対して横向きとなり、壁側の手を斜め後ろに伸ばして壁に手をつく。壁側の足を一歩後ろに引く。
  3. おへそを前に向け、壁と反対側の肩を後ろに引く。
  4. 左右反対それぞれ30秒行う。

大胸筋が硬くなると、肩が前に引っ張られて肩甲骨が外側に引き離され、背中の筋肉が常に緊張します。

このストレッチによって姿勢が改善し、肩甲骨が内側に寄せやすくなります。肩の巻き込みが解消され、肩甲骨まわりの痛みやこりの原因を取り除く

ストレッチ中は「肩をすくめない」ことが大切。首と肩をリラックスして行いましょう。

肩甲骨の痛み解消ストレッチを効果的にするコツと注意点

肩甲骨のストレッチは、やり方を少し工夫するだけで効果が大きく変わります。

ここでは「いつやるか」「どうやるか」「気をつけるべきこと」の3つの視点から、肩甲骨ケアをより実感できるコツをご紹介します。

呼吸と動きを合わせる

ストレッチの効果を高めるには、呼吸と動きを連動させることがとても重要です。

特に肩甲骨まわりはストレスや緊張がたまりやすいため、深い呼吸で自律神経を整えながら行うことで、筋肉がゆるみやすくなります。

  • 息を吐くときに伸ばす
  • 吸うときに姿勢を整える
  • 無理に止めず、リズムを意識する

呼吸を止めると筋肉がかたくなり、逆に痛みを助長することがあります。「吐きながら伸ばす」が基本です。

入浴後やデスクワークの合間が効果的

肩甲骨まわりの筋肉は、温まっているときほどよく伸び、ほぐれやすくなります。

特にお風呂上がりは血流が良くなっているため、ストレッチの効果を最大限に引き出せるタイミングです。

また、デスクワーク中も1時間に1回、軽く肩甲骨を動かすだけで、痛みの予防になります。

筋肉は“冷えているとき”より“温まっているとき”のほうが約30%以上伸びやすいといわれています。

痛みが強いときは無理をしない

「気持ちいい」を超えて「痛い」と感じるほどのストレッチは、筋肉や神経を逆に痛めてしまう危険性があります。

特に肩甲骨周辺は神経や血管が多く集まっているため、痛みが出る場合は中止し、無理をしないことが鉄則です。

  • 痛みが強い日は休む
  • 軽いストレッチや深呼吸だけでも十分
  • 違和感が続くときは専門家に相談を

「伸ばすほど効く」とは限りません。痛みが出る前で止めることが、長続きと回復のカギです。

痛みがある時は「瞑想」をしましょう。肩甲骨の痛みの解消には心のケアも大切です。

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まとめ|肩甲骨の痛みは「やさしく動かす」ことで変わる

肩甲骨の痛みは、マッサージや一時的な対処だけでは根本改善しにくい症状です。

だからこそ、自分のペースで少しずつ動かすことが本当のケアになります。

肩甲骨がしっかり動くようになると、

  • 背中の張りや痛みが軽減
  • 呼吸が深くなり疲れにくくなる
  • 姿勢も改善しやすくなる

毎日1~2分のストレッチでもOK。

“放っておいた背中”に、今から優しく向き合ってみませんか?

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この記事を書いた人

ご覧頂きありがとうございます。
スポーツインストラクター|健康運動指導士|心臓リハビリテーション指導士|ヨガインストインストラクター|スポーツジム・病院勤務|読書好き|漫画も好き|名言が好き|運動・健康について情報発信|YouTubeでトレーニング動画配信中

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