- 手や脚、顔のむくみで身体がだるい、疲れやすいと感じているなら「リンパストレッチ」を行いましょう。
- リンパストレッチとは、リンパの流れを改善することを目的とします。リンパストレッチの効果はむくみの解消だけでなく、免疫力の向上や肌トラブルの改善などもあります。
- この記事では10種類のリンパストレッチを紹介します。
手や脚、顔のむくみで身体がだるい、疲れやすいと感じているのなら「リンパストレッチ」を行いましょう!
リンパストレッチは名前の通りリンパの流れを改善することを目的としたストレッチです。リンパの流れが悪くなると、
- むくみ
- 疲れやすい・身体がだるい
- 肌が荒れる
- 肩こり
- 免疫力の低下
などを引き起こしますが、リンパストレッチでリンパの流れを改善すると上記の問題を解決できます。
この記事では、10種類のリンパストレッチを紹介します。
むくみは楽しい毎日に必要ありません。むくみを解消して、楽しい毎日を取り戻しましょう!


リンパとは

そもそも「リンパ」とは、体の中で 「老廃物の回収と排出を担う重要な循環システム」 の一部です。
- リンパ液
- リンパ管
- リンパ節
が連携し、体を健康に保つために働いています。
リンパ液・リンパ管・リンパ節とは

リンパ液、リンパ管、リンパ節にはそれぞれ下記の働きがあります。
- リンパ液:血液の一部が毛細血管から染み出してリンパ液となり、体内を巡ります。
- リンパ管:血管のように全身に張り巡らされ、リンパ液を心臓付近の静脈まで運びます。
- リンパ節:リンパ管の中継地点で、首、脇の下、脚の付け根などに多く存在します。
リンパの役割

リンパには主に3つの働きがあります。
- 老廃物の排出
- 免疫機能のサポート
- 栄養素の運搬
リンパは老廃物を排出することから「体の下水道」とも呼ばれます。また、リンパ液の中には病原菌や異物を除去する白血球(リンパ球)が含まれています。
免疫力を上げたいなら筋トレを行いましょう。筋トレは基礎代謝を上げ、風邪を引きにくい身体づくりにも効果的です。

リンパの流れについて

リンパは体の末端(手・足)から心臓に向かって一方向に流れています。
リンパにポンプ機能がないため、リンパの流れは筋肉の収縮や呼吸運動に助けられています。そのため、運動不足や悪い姿勢などに筋肉の収縮や呼吸運動が妨げられるとリンパの流れが悪くなります。
リンパの流れが悪くなる理由

リンパの流れが悪くなるのは「生活習慣」が大きく関わっています。特に下記の生活習慣がリンパの流れを悪くする原因です。
- 運動不足
- 水分不足
- 冷え性
- ストレス
- 塩分の過剰摂取
- 長時間の同じ姿勢
- 加齢
- 病気(心臓病・腎臓病・肝臓病など)
心臓病はヨガで予防できます。最近話題の「心不全」のそもそもの原因はストレスや高血圧です。ヨガはこれらを予防する効果があるため、心不全予防に効果的です。

リンパの流れが悪くなりやすい場所

リンパの流れが悪くなりやすい場所は「リンパ節が集中している部分」と「日常生活で動かしにくい部位」です。
- 首周り(頸部リンパ節)
- 鎖骨周り(鎖骨下リンパ節)
- 脇の下(腋窩リンパ節)
- 腰や背中(腰部リンパ節)
- 鼠径部(鼠径リンパ節)
- 膝の裏(膝窩リンパ節)
- 足首
脇の下をストレッチで伸ばすことはリンパの流れを改善するだけでなく、肩こりの改善にも効果的です。

リンパの流れが悪くなると…

リンパの流れが悪くなると、むくみだけでなく下記のような症状が現れます。
- むくみ
- 疲労感
- 免疫力低下
- 冷え性
- 肌トラブル
- 肩こり
- 頭痛
リンパの流れが悪くなると、老廃物が体内に蓄積されて代謝機能が低下するため、疲労感やだるさが感じます。
筋トレは美肌作りに効果的です。筋肉量が増えることで基礎代謝が向上し、肌に潤いを与えるからです。美肌をつくる筋トレは下記の記事をご覧ください。

リンパストレッチがむくみを解消する理由
リンパストレッチがむくみを解消する主な理由は4つです。
- 筋肉の収縮を促すから
- 柔軟性を高めるから
- 血行を促進するから
- リラックス効果があるから
筋肉の収縮を促すから

ストレッチによって筋肉が伸び縮みすることで、リンパ液を運ぶポンプの役割をしている筋肉が刺激され、リンパの流れが促進されます。
リンパ管は筋肉の中にもあり、筋肉の伸び縮みがリンパ管にも作用して、リンパ管内のリンパ液を一定方向に押し出します。
柔軟性を高めるから

ストレッチは体の柔軟性を高めることで、リンパ管が圧迫されるのを防ぎ、リンパ液がスムーズに流れるのを助けます。
「180開脚」を実現させたいなら、下記の記事で紹介しているストレッチを行いましょう!

血行を促進するから

ストレッチは血行を促進し、筋肉組織への酸素供給を改善します。これにより、リンパ液の生成と流れも活発になります。
血行の改善は「動脈硬化」の改善にも繋がります。動脈硬化は高血圧や心臓病、脳卒中など重篤な病気を引き起こすため、早めの改善が必要です。

リラックス効果があるから

リンパストレッチにはリラックス効果があり、ストレスによるリンパの流れの悪化を改善する効果も期待できます。
「心が折れた…」「もう駄目、しんどい」と思った時は心の回復が必要です。下記の記事で紹介している「心を回復させるリラックス法」で心の元気を取り戻しましょう。

リンパストレッチの特長
リンパストレッチの特長は3つあります。
- 即効性
- 手軽さ
- 健康効果が高い
即効性

リンパストレッチの1つ目の特長は、短時間で効果を感じられることです。
リンパストレッチ後、すぐに顔や脚のむくみが軽減されることが多いです。リンパの流れを改善することで、体内に溜まった余分な水分や老廃物がスムーズに排出されます。
手軽さ

道具や特別な技術が不要で、誰でも簡単に始められるのがリンパストレッチの魅力です。
リンパストレッチは自宅で、時間を問わず行うことができます。
健康効果が高い

リンパの流れを良くすることは、むくみを改善するだけでなく全身の健康状態を改善する効果も期待できます。
- 基礎代謝の向上
- 冷え性の改善
- からだのだるさの改善
- 免疫力の向上
- ダイエット効果
- リラックス効果
「ダイエットの鍵は褐色脂肪細胞にあり!」。褐色脂肪細胞はいわゆる脂肪を燃やす作用があります。褐色脂肪細胞を活発にするヨガのポーズは、下記の記事で紹介しています。

リンパストレッチのポイント

リンパストレッチのポイントは5つです。
- 1種目20~40秒
- 深呼吸しながら行う
- 心地よい強さで行う
- 左右両方行う
- 毎日行う
深呼吸はリンパの流れを改善する

深呼吸はリンパの流れを良くする効果があります。リンパストレッチと深呼吸を組み合わせることで、よりリンパの流れを改善することができます。
深呼吸がリンパの流れを良くする理由
- 横隔膜の動きがポンプ作用を促す
- 筋肉をリラックスさせる
- 血流促進との相乗効果
- リラックス効果
深呼吸で副交感神経が優位になると、リンパ系が活発に働く状態になります。ストレスが軽減されるとリンパの滞りが減り、リンパの流れがスムーズになります。
深呼吸は心と身体に様々な効果をもたらしますが、「低気圧頭痛」を改善する効果もあります。詳しくは下記の記事をご覧ください。

10種類のリンパストレッチ
ここからはリンパの流れを改善する「10種類のリンパストレッチ」を紹介します。
足ぶらぶら(足首リンパ)

- 仰向けになり、両足を真上に挙げる。
- 左右の足首をそれぞれ縦に大きく動かす。
足首のリンパの流れが改善されると足首やふくらはぎのむくみ、疲労感を解消することができます。
膝パタパタ(膝裏リンパ)

- 両脚を真上に挙げる。
- 左右の膝をそれぞれ曲げ伸ばしする。
膝裏リンパの流れが改善すると、足のむくみ、指先の冷え、足の疲労感を解消することができます。
腰ひねり(腰リンパ)

- 仰向けの状態から始める。
- 片脚を上げ、上げた脚と左右反対の手で上げた方の膝を掴む。
- 膝を掴んだまま、手に軽く力を入れて膝を床に近づける。
- 左右それぞれ行う。
腰の周辺には多くのリンパ節が集中しており、これらのリンパ節は下半身から回収された老廃物を処理する重要な役割を担っています。
肩と膝を床に近づける
このストレッチは肩と膝の床に近づける加減で強度を調節できます。肩と膝を床に近づける程、ストレッチが強くなります。
肩を床につけた状態で、膝の床に近づける具合でストレッチの強さを調整しましょう。
鎖骨マッサージ

- 手をグーにして、鎖骨の下にあてる。
- グーにした手で鎖骨の下の筋肉をぐりぐり押す。
- 身体の中央から外側に向かって、マッサージする箇所を少しずつ変えて行う。
- 左右それぞれ行う。
鎖骨にはリンパ節が多く存在し、全身のリンパの流れの最終地点です。鎖骨リンパの流れが改善すると肩こりや冷えが改善されます。
ハムストリングス ストレッチ

- 仰向けになり、ストレッチしたい方の足を真上に挙げる。
- 挙げた足の膝下、または太ももの裏を両手で掴み。
- 両手で挙げた脚を顔の方に引き寄せる。
- 余裕があれば、挙げた足のつま先を顔の方に向ける。
- 左右それぞれ行う。
ハムストリングスは身体の中で大きな筋肉の一つです。大きな筋肉が動くことでリンパの流れがスムーズになります。
大腿四頭筋 ストレッチ

- ストレッチしたい方の足を上にして、横向きになる。
- 上の足の膝を曲げ、つま先や足首を掴む。
- かかとをお尻に近づけて、ストレッチの強度を強くする。
- 左右反対も同様に行う。
大腿四頭筋は身体の中でも大きな筋肉です。大きな筋肉である大腿四頭筋が動くことでリンパの流れが促進されます。
脚がひらかないように注意する

脚が開かないよう注意しましょう。
脚がひらいてしまうと太ももの筋肉全体をストレッチすることができません。そのため、脚をとじてストレッチを行いましょう。
背骨反らし

- うつ伏せの状態で、胸の横に両手をつく。
- 上体を反らし、目線は斜め上に向ける。
背中やお腹のリンパの流れが改善することで、むくみ、慢性的な疲労感、免疫力の低下、肌荒れ、背中のこりなどを改善できます。
ストレッチの強度を高める方法

上記のではお腹の伸びや背中の反りが物足りない場合は、ストレッチ強度を高くしましょう。
- うつ伏せの状態で、肩の横に両手をつく。
- 上体を反らし、目線は斜め上に向ける。
- 肩の真下に手首がくるように、手首の位置を調整する。
体側 ストレッチ

- あぐらの状態で片手を挙げ、もう一方の手を斜め後ろ、床につく。
- 挙げた手を斜め上に伸ばし、体側の伸びを感じる。
- 左右それぞれ行う。
脇のリンパの流れが良くなると、手のむくみやの改善や免疫機能の改善効果があります。
腸腰筋 ストレッチ

- 足を前後にひらき、前足は膝を立てる。
- 後ろに伸ばした足は、できるだけ後ろに引く。
- 上半身を起こし、後ろに伸ばした方の足の付け根がストレッチされているのを感じる。
- 上半身を後ろに傾け、ストレッチの強さを調整する。
- 左右それぞれ行う。
股関節の周辺には大きなリンパ節が集まっており、リンパの流れを良くすることで、むくみや疲労の解消に効果があります
腰は反らない
上半身を後ろに倒すことを意識すると、どうしても腰が反りやすくなります。腰は反らずに、胸を後ろに倒す意識で行いましょう。
腸腰筋のストレッチは上半身を後ろに傾けることがポイントです。足の付け根から上半身を後ろに倒す意識で行いましょう。
深呼吸

- あぐらの姿勢で座る。
- 鼻から息を吸って、鼻から吐く(鼻呼吸)。
- 呼吸を少しずつ深くしていく。
深呼吸はリンパの流れを良くする効果があります。リンパは呼吸や筋肉の動きによって流れており、深呼吸をすることでリンパ本幹の流れが良くなります。
背筋を伸ばす

深呼吸は背筋を伸ばして行いましょう。背筋を伸ばすことで胸腔が広がり、より多くの空気を肺に取り込むことができるからです。
また、背筋を伸ばして深呼吸を行うことで下記のメリットもあります。
- 横隔膜の動きの改善
- 自律神経が整う
- 脳への血流促進
- 集中力の向上
- リラックス効果
リンパの流れをより良くする方法

リンパストレッチはリンパの流れを良くしますが、下記の4つのポイントを実践することで、よりリンパの流れを良くすることができます。
- 入浴
- 食事の見直し
- 睡眠環境の見直し
- ストレス解消法
入浴やストレスの解消によって筋肉がリラックスすると、リンパ管が圧迫されにくくなり、リンパ液がスムーズに流れるようになります。
また、バランスよく食べ、しっかり眠ることでリンパ管の機能の回復やリンパの流れの改善効果があります。
まとめ
- 手や脚、顔のむくみで身体がだるい、疲れやすいと感じているならリンパストレッチを行いましょう。
- リンパストレッチとは、リンパの流れを改善することを目的とします。リンパストレッチの効果はむくみの解消だけでなく、免疫力の向上や肌トラブルの改善などもあります。
- この記事では10種類のリンパストレッチを紹介しました。


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