- 科学的に認められている疲れをとる10の方法
- 忙しい社会人でもできる短時間セルフケア
- 身体・脳・心の3方向から疲れを整えるアプローチ
- 寝ても疲れが取れない
- 週末もだるい
- やる気が出ない
そんな悩みを抱える社会人は、実は“疲れのとり方”を間違えているかもしれません。
最新の研究では、「こまめに体を動かす」「クエン酸を摂る」「呼吸を整える」など、「科学的に効果が実証された」疲労回復法”が数多く報告されています。
この記事では、誰でもすぐに始められる「科学的に認められた疲れをとる10の方法」を、専門家の視点からわかりやすく紹介します。


科学的に効果が認められている!疲れをとる10の方法

1. 動きながら休む!“アクティブ・マイクロブレイク”をとる
「休む=じっとする」ではなく、「動きながら休む」ほうが疲労回復に効果的。
1〜5分の短い休憩時間に軽く体を動かすことで、血流が促進され、脳の酸素供給も改善します。
おすすめメニュー(職場でもOK)
- その場足踏み30秒+肩回し10回+深呼吸3回
- 机につかまり軽くスクワット10回
- ふくらはぎの上げ下げ運動30秒
お気に入りの曲を1曲だけ再生して、「エア・シャドーボクシング」や「リズム足踏み」を行うのも効果的。音とリズムが加わることで、脳内ドーパミンが増加し、疲れと気分の両方がリセットされます。
優しく反動を使う「動的ストレッチ」も疲労回復に効果的。詳しくは下記の記事で!

2. セルフマッサージで筋肉をほぐす
デスクワークや立ち仕事では、首・肩・脚の筋肉が硬くなり、血流が滞ります。1日数分のセルフマッサージで、筋緊張をゆるめ、疲労物質(乳酸)を流すことができます。
部位別おすすめポイント
- 首と肩:耳下から肩先に向けて、指の腹で軽く押し流す。
- ふくらはぎ:下から上に向けて、両手で包み込みながら揉む。
- 手のひら:親指で円を描くように押す。PC操作でこわばった筋肉をほぐせます。
テニスボールやマッサージボールを壁と背中の間に挟んで転がすと、“手が届かない凝り”を簡単に解消できます。
ふくらはぎのセルフマッサージのやり方は下記の記事で紹介しています。疲労回復だけでなく、むくみの解消にも効果的です!

3. ぬるめの入浴・温冷交代浴で全身リフレッシュ
38〜40℃のぬるめの湯に10〜15分浸かるだけで、副交感神経が優位になり、心拍が落ち着きます。
温冷交代浴(温水→冷水→温水)を繰り返すことで、血管のポンプ作用が働き、疲労物質を効率よく除去。
おすすめ入浴法
- ぬるめの湯に肩まで浸かる(10分)
- 冷水で手足を30秒流す
- これを2〜3回繰り返す
ポイントは、入浴後は「即寝」より「15分のクールダウン」。体温が下がるタイミングで眠気が強くなるため、就寝1時間前の入浴がベスト。
疲労回復にはサウナもオススメ!下記の記事ではサウナの効果を示した論文を翻訳・要約して紹介しています。

4. 良質な睡眠をとる ―「睡眠の質」を上げる習慣
疲労回復の土台は“睡眠”。最新の研究では「睡眠の長さ」よりも「質(深さとリズム)」が、翌日の活力と回復度を左右すると報告されています。
科学的に効果がある習慣5選
- 毎日同じ時間に寝起きする(体内時計が整う)
- 寝る1時間前にスマホ・PCをOFF(ブルーライトを避ける)
- 寝室は「暗・静・涼(18〜20℃)」が理想環境
- 就寝前に軽いストレッチや足湯で深部体温を下げる
- 朝の光を3分浴びて体内リズムをリセット
「歯磨き→白湯→深呼吸→就寝」のように同じ流れを繰り返すことで、脳が“眠る合図”を覚えます。
睡眠の質を上げるストレッチは下記の記事で紹介しています!

5. 呼吸法で自律神経を整える(4-7-8呼吸)
疲れやストレスで乱れる自律神経を整えるのが「呼吸」。特に“4-7-8呼吸法”は、副交感神経を活性化し、心拍数と血圧を落ち着かせます。
やり方
- 鼻で4秒吸う
- 息を止めて7秒キープ
- 口から8秒かけてゆっくり吐く
これを3セット行うだけで、頭のモヤモヤがスッと消えていきます。
4-7-8呼吸は寝る前・仕事の切り替え時に実践すると効果大。
6. 自然に触れる・外を歩く
自然環境(緑・風・日光)は、脳の「注意力回復効果(ART理論)」を高めると実証されています。外を5〜10分歩くだけで、ストレスホルモン(コルチゾール)が減り、気分が前向きに。
おすすめ実践法
- 昼休みに外の光を浴びながら3分深呼吸
- 出勤時に“信号2つ分だけ遠回り”する
- 公園のベンチで5分だけ“空を見る”
自然音(風・鳥の声)を意識するだけでも脳が回復します。
7. 10〜20分の昼寝(パワーナップ)
昼寝をうまく使う人は、生産性もストレス耐性も高いという研究結果があります。20分以内の仮眠は、脳の“作業記憶”を回復させ、午後の集中力を維持。
実践のコツ
- 午後1〜3時の間に10〜20分
- 横になれないときは机にうつ伏せでもOK
- 目覚め後は軽いストレッチと白湯で覚醒度UP
コーヒーを飲んですぐ寝る「カフェインナップ」もおすすめ。
忙しくて自然に触れる時間がない時は「自然音」を聴きましょう。自然音も心と身体を癒すことが科学的認められています(下記サイト)。YouTubeで雨の音や川の音を検索しましょう!

8. 梅干しを食べる ― クエン酸で代謝を助ける
梅干しに含まれるクエン酸が、エネルギー代謝を促進し乳酸の蓄積を防止。さらにポリフェノールや梅リグナンの抗酸化作用で、細胞レベルの疲労を軽減します。
おすすめの食べ方
- 朝:白湯に梅干し1個を溶かして“梅湯”に
- 昼:おにぎりやお弁当に1粒
- 夜:疲れた日は“梅+炭酸水”でリフレッシュドリンクに
減塩タイプ・添加物少なめの自然梅干しを選ぶこと。
9. ヨガで心と体を同時に整える
ヨガは「呼吸・動作・意識」を連動させて行う、疲労回復に最適な方法。ストレスや体のコリを和らげ、自律神経を整える効果が報告されています。
疲労回復におすすめの3ポーズ
- チャイルドポーズ:背中と腰をリラックスさせる
- レッグアップ・ウォール:脚を壁に立てかけてむくみ改善
- シャバアーサナ(屍のポーズ):全身脱力で心身の回復を促す
夜寝る前に5分だけでもOK。「体をゆるめながら呼吸を深める」ことで、睡眠の質がぐっと上がります。
下記の記事では疲労回復ヨガを紹介しています。身体が硬くても、ヨガ初心者の方も行えます!

10. “笑いと音”で脳をリセットする
笑うと脳内にエンドルフィンが分泌され、ストレスホルモン(コルチゾール)が減少。音楽を聴くことで、脳波が“α波”優位に変化し、リラックスモードに。
具体例
- 仕事の合間にお笑い動画を3分見る
- 通勤中に好きな曲を1曲聴く
- 職場の仲間と“笑える話”をシェア
「自分が楽しい」と感じることが一番の疲労回復スイッチです。
覆面インストラクターのおすすめ動画
YouTubeチャンネル「覆面インストラクター」で紹介中の人気動画。座りっぱなし・立ちっぱなしで脚が重い人にピッタリ!たった3分で脚の血流を促進し、だるさ・むくみ・冷えを解消します。
まとめ:疲れをとるコツは「止まる」より「整える」
疲労を完全にゼロにすることは難しくても、「こまめに整える」ことで、心も体も軽くなります。
短時間のストレッチ、1粒の梅干し、数分の呼吸法。どれも“やってみればすぐ変化を感じられる”シンプルな方法です。
「止まる」より「動きながら整える」ことが、現代人に必要な“本当の休み方”です。
参考文献
- Hunter, E. M., & Wu, C.(2016). 短時間休憩(マイクロブレイク)が疲労回復に与える効果. Journal of Applied Psychology.
- Cheatham, S. ほか(2015). セルフマッサージによる筋回復の効果. Int J Sports Phys Ther.
- Bieuzen, F. ほか(2013). 温冷交代浴が運動後の疲労に与える影響. PLoS ONE.
- Irish, L. A. ほか(2015). 睡眠衛生と疲労軽減の関係. Sleep Medicine Reviews.
- Jerath, R. ほか(2006). 深い呼吸が自律神経に及ぼす生理的効果. Medical Hypotheses.
- Kaplan, S.(1995). 自然環境による注意回復理論. Journal of Environmental Psychology.
- Hayashi, M. ほか(2005). 20分の昼寝が眠気と作業効率に与える効果. Int J Psychophysiology.
- Kato, H. ほか(2019). クエン酸摂取による疲労軽減効果. J Nutr Sci Vitaminol.
- Büssing, A. ほか(2012). ヨガが心身の健康に与える影響. Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine.
- Berk, L. S. ほか(1989). 笑いによるストレスホルモンの変化. Am J Med Sci.


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