【この記事でわかること】
- なぜ年齢とともに足首が硬くなるのか
- 足首の硬さを放っておくと起こる身体の変化
- 無理なく続けられる足首ストレッチ3選
- ストレッチの効果を高める続け方のコツ
「しゃがむと踵が浮いてしまう」「正座がしんどくなった」──そんな悩み、ありませんか?
年齢を重ねると、少しずつ身体が硬くなり、特に足首の柔軟性が落ちてくることに気づく方が増えます。
この記事では、加齢によって足首が硬くなってきたと感じる方に向けて、やさしく取り組めるストレッチ方法と、足首を柔らかく保つコツを紹介します。


なぜ年齢とともに足首が硬くなるのか?
ふくらはぎの筋肉が縮こまりやすくなる
加齢により、日常の運動量が減ると「ふくらはぎの筋肉(腓腹筋・ヒラメ筋)」の柔軟性が低下します。
特にデスクワークや車移動が多い生活スタイルになると、足首を大きく動かす機会が減少し、筋肉が短縮してしまいます。
その結果、足首の可動域が狭まり、「しゃがむと踵が浮く」「階段を降りるときに足首が突っ張る」といった動作のしづらさを感じるようになるのです。
ふくらはぎは“第二の心臓”とも呼ばれます。筋肉が柔らかいと血流も良くなり、むくみや冷え対策にもなります!
足のむくみで困っている方は、ふくらはぎのセルフマッサージを行いましょう!

関節の柔軟性や滑りが低下する
関節の動きは、関節内にある「滑液(かつえき)」という潤滑液によってスムーズに保たれています。しかし、年齢とともにこの滑液の分泌量が減るため、関節が“錆びついた”ように動きが悪くなります。
特に足首は体重を支えるための関節であり、少しでも動きが鈍くなると、しゃがんだり歩いたりといった基本的な動作に影響が出やすくなります。
滑液は関節を動かすことで分泌が促進されます!日々のストレッチやウォーキングが潤滑油になるのです。
ウォーキングで足首も柔らかくしつつ、体力も上げたいなら、ポイントを抑えてからウォーキングを行いましょう!

長年の姿勢のクセや偏った動きの影響
立ち方や歩き方のクセ、片脚に重心をかける癖などが長年続くと、特定の筋肉や関節にばかり負担がかかります。
これにより、足首周辺の筋肉や腱がアンバランスに硬くなり、柔軟性が低下してしまいます。
特に、過去に足首を捻挫したことがある方は、知らないうちにかばう動作が癖になり、硬さや動きの悪さにつながっている場合もあります。
鏡で自分の立ち姿をチェックしてみましょう。踵の位置が左右でずれていたら、足首の柔軟性に偏りがあるサインかも!
足首の硬さを放っておくとどうなる?
足首が硬いのは、単なる柔軟性の問題だけではありません。
身体全体の動きや健康にも影響を及ぼします。以下のような不調やリスクにつながることがあるため、放置せずケアすることが大切です。
① 転倒リスクが高まる
足首は体のバランスを保つうえでとても重要な部位です。
足首が硬くなると地面をしっかりつかめず、ちょっとした段差や坂道でもバランスを崩しやすくなります。
特に高齢になると、転倒→骨折→入院というリスクが高まりやすく、生活の質(QOL)に大きく影響します。
足首の柔らかさは「立ち直り反射」に関係しており、つまずいたときに身体を立て直す力に直結しています。
② ひざ・腰への負担が増える
足首がスムーズに動かないと、その分、膝や腰が代わりに動いて補おうとします。
結果として、関節に不自然な負担がかかり、ひざ痛・腰痛などの原因になりやすくなります。
特に階段の昇り降りや、長時間の歩行時に違和感が出やすくなるのが特徴です。
足首の硬さは“膝痛予備軍”のサインかも。しゃがんだときに膝が前に突き出る人は要注意です。
膝の痛みはストレッチで解消できます!

③ むくみや冷えが悪化しやすい
足首のまわりにはリンパや血液が流れる大切な通り道が集中しています。
硬くなって動きが少なくなると、血流やリンパの流れが滞り、老廃物がたまりやすくなります。
その結果、夕方になると足がパンパンにむくんだり、足先が冷えやすくなったりするのです。
足首をよく動かすと「ポンプ作用」が働き、むくみ・冷え性の改善につながります。冷えに悩む方ほど、足首ストレッチはおすすめです。
年齢に負けない!やさしい足首ストレッチ3選
足指ストレッチ&足首まわし

- 床、または椅子に座って行う。
- ストレッチしたい方の足首を反対足の太ももの上にのせる。
- 足指の間に手指を入れる。
- 手指を足指の間に入れたまま、足首を大きくまわす。
- 足首まわしは時計まわしと反対まわしを5回ずつ行う。
足首が硬い人は、足の指や足の裏も一緒に硬くなっていることが多いです。このストレッチは、足の指の間を広げながら足首をゆっくり回すことで、足の裏から足首までまんべんなくほぐすことができます。
ゆっくり大きく回すと、足首の動きがなめらかになります。
ふくらはぎ ストレッチ

- 両手を壁などにつき、足を前後にひらく。
- 後ろ足のかかとを床につけたまま、前足に体重をかける。
- 左右それぞれ30秒行う。
ふくらはぎが硬いと、足首をうまく反らせなくなります。
このストレッチをすると、足首を後ろに反らす動き(しゃがむ・階段を下りるなど)がしやすくなるため、柔軟性アップにつながります。
後ろ足のつま先・かかとがポイント

- 後ろ足のつま先 → 真っすぐ前を向ける
- 後ろ足のかかと → 床につける(床から浮かさない)
後ろ足のつま先とかかとが腓腹筋のストレッチのポイントです。つま先の向きとかかとの状態を確認しましょう。
すね ストレッチ

- 立った状態で行う。
- 床、またはストレッチマットに足の甲・指をつける。
- 足の甲と足の指を床に押し当て、すねのあたりをストレッチする。
- 左右それぞれ30秒行う。
足首を前に曲げる動きは、すねの前が固いとやりにくくなります。
このストレッチでは、つま先が持ち上げやすくなり、足首の動きがスムーズになるので、つまずき防止にも役立ちます。
ストレッチを続けるコツと注意点
「続けることが一番大事」と言われても、なかなか毎日続けるのは難しいもの。
ここでは、ストレッチを無理なく習慣化するためのコツと、安全に行うための注意点をお伝えします。
ストレッチは毎日「少しずつ」が大切
ストレッチは、1日で劇的に柔らかくなるものではありません。
むしろ、一度に無理をしてしまうと筋肉や関節を痛めてしまい、逆効果になってしまうことも。
まずは1回1分からでもOK。
「毎日ちょっとだけでも動かす」ことが、関節の柔軟性を保ち、改善への近道になります。テレビのCM中や歯磨きのついでなど、生活に組み込むと無理なく続けやすくなります。
「1日1分だけ」とハードルを下げると、気づけば習慣になっています!
呼吸を止めず、痛みが出るほど無理しない
ストレッチ中に呼吸を止めてしまうと、筋肉が緊張して伸びにくくなってしまいます。
ゆっくりとした鼻呼吸や腹式呼吸を意識すると、筋肉が緩みやすくなり、ストレッチ効果が高まります。
また、「伸びて気持ちいい」と感じるところで止めるのが理想です。
ビリビリと痛みを感じるほど伸ばすのはNG。体は“危険”を感じて筋肉をさらに固くしてしまいます。
「深呼吸できる程度の伸び」を目安にしましょう。
ヨガは深い呼吸で心と身体を整えることができます。ストレスや疲労困憊ならヨガでリフレッシュしましょう。

入浴後や温めたあとがベストタイミング
筋肉は冷えていると硬く、ストレッチの効果が出にくい状態です。
逆に、体が温まっているときは筋肉が柔らかくなり、伸びやすくなるため、ストレッチのタイミングとして理想的です。
とくにお風呂上がりは血流が良く、関節の動きも滑らかになっている状態。入浴後の5分間を“ストレッチタイム”にすることで、より効果的に足首の柔軟性を改善できます。
寝る前の「ながらストレッチ」がおすすめ。リラックス効果で睡眠の質もUP!
まとめ|足首を柔らかくして、年齢に負けない動きを!
足首の硬さは、年齢のせいで「仕方ない」と思われがちですが、正しい方法でストレッチを続ければ、いくつになっても柔軟性は取り戻せます。
- しゃがむ
- 歩く
- 立つ
といった毎日の動きが、もっと楽に軽やかに変わっていきます。
ぜひ今日から、やさしい足首ストレッチを生活に取り入れてみてください!


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