疲れやすいのは呼吸が原因 体を元気にする呼吸筋ストレッチ

  • 「疲れやすい…」と感じるには浅い呼吸が原因です!
  • 浅い呼吸は酸素を十分体内に取り込むことができず、筋肉だけでなく、脳や肝臓、腎臓といった臓器にも悪影響を及ぼします。
  • この記事では浅い呼吸を改善する「呼吸筋ストレッチ」を紹介します。

私はスポーツインストラクター、兼ヨガインストラクターとスポーツジムや病院で活動しています。お客様や患者様に効果的なストレッチをお伝えしています。

「体が疲れやすい…」と感じるのは浅い呼吸が原因かもしれません。

浅い呼吸は、深い呼吸に比べて体内に取り込む酸素の量が少ない呼吸です。体は酸素をエネルギー源としてしますが、体内に十分な酸素を取り込めないため、すぐに体が疲れてしまいます。

この記事では浅い呼吸を改善する「呼吸筋ストレッチ」を紹介します。体が疲れた時や寝る前に行うと疲労解消に効果的です。呼吸筋ストレッチで「疲れにくい体」を手に入れましょう!

目次

「浅い呼吸」は呼吸筋ストレッチで改善できる

呼吸が浅いと疲れやすい

浅い呼吸とは

浅い呼吸とは、息を吸うときに肩や胸だけが動いて、お腹が動かない呼吸のことです。

浅い呼吸では肺全体に空気が入らず、十分な酸素を体に取り込むことができません。

浅い呼吸は酸素の吸入量が少ない

引用 https://eclat.hpplus.jp/article/64881

浅い呼吸は「普通の呼吸」や「深い呼吸」に比べて換気量が少ないのが特徴です。換気量とは肺に入ってくる空気の量のことです

換気量は1分間に肺に吸収される酸素量と、肺から排出される二酸化炭素量の合計です。

肺の換気量が少ないと、十分な酸素を体に取り込むことができないだけでなく、体内の二酸化炭素を排出することができなくなります。

体内に二酸化炭素が蓄積すると、頭痛やめまい、イライラ・不安感の増大、倦怠感、不眠といった症状を起こします。

浅い呼吸では全身に酸素が行きわたらない

浅い呼吸は体内に十分な酸素を取り込めません。そのため筋肉や体の各臓器に悪影響を及ぼします。

スマホやパソコンが普及した今の時代は眼精疲労でお悩みの方がとても多いです。是非、眼精疲労の解消に下記の記事を参考にして下さい。

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浅い呼吸の原因

浅い呼吸の原因は精神的、肉体的な原因があります。

マスクをつける機会が増えたことで、呼吸が浅い人が増えたとされています。出来る限りマスクは外すことも、心と体には大切なことです。マスク肩こり解消は下記の記事を参考にして下さい。

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浅い呼吸のデメリット

脳に十分な酸素が届かない

浅い呼吸のデメリット1つ目は、脳に十分な酸素を送り届けられないことです。脳が酸素不足になると、脳の機能の低下や集中力の低下が起こります。

脳は体重のわずか2%程度ですが、体全体の酸素消費量の約20%を占めています。脳の酸素消費量は、脳の活動量に応じて変化します。考えたり、勉強したり、スポーツをしたりするときは、脳の活動量が上がり、酸素消費量も増加します。

筋肉が衰える

浅い呼吸によって、筋肉の細胞は酸素不足に陥り、エネルギーの産生が低下します。その結果、筋肉の疲労や痛みを引き起こします。

浅い呼吸は呼吸筋への負担を増やし、呼吸筋を疲弊させます(呼吸筋については後述します)。

疲労物質がたまりやすい

浅い呼吸は血液の流れを悪くします。血液循環の悪化によって、疲労物質の排出が遅れ、疲労物質が体内にたまってしまいます。

疲労物質とは、筋肉や細胞の代謝によって生じた老廃物のことです。疲労物質が体内にたまると、筋肉の疲労や痛み、倦怠感、頭痛、老化、病気の原因になります。

自律神経を乱す

浅い呼吸は自律神経のバランスを崩します。

  • 交感神経の活性化:体内の酸素が足りなくなると、交感神経が優位になり、心拍数や血圧が上昇します。
  • 副交感神経の抑制:浅い呼吸は横隔膜をしっかり動かすことができません。横隔膜が十分に動かないと副交感神経が抑制され、リラックスした状態を維持することが難しくなります。

横隔膜は副交感神経によって支配されている筋肉です。横隔膜が動かせないと、呼吸が浅くなるだけでなく、排尿や排便の障害や姿勢の悪化を起こします。横隔膜を動かすにはヨガがオススメです。

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自律神経について詳しく知りたい場合は、下記の記事を参考にして下さい。

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イライラしやすい

浅い呼吸によって自律神経が乱れることで、イライラしやすくなります。

酸素不足はストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を促進します。コルチゾールが過剰に分泌されると、イライラや怒りなどの感情を引き起こします。

浅い呼吸を改善するのは呼吸筋ストレッチ

呼吸筋ストレッチとは

呼吸筋ストレッチとは、呼吸に関わる筋肉のストレッチです。

呼吸筋とは

呼吸筋は肺のまわりに位置する筋肉を指します。

呼吸筋の働きが弱くなると呼吸が浅くなったり、咳や痰が出しにくくなったりすることがあります。

呼吸筋ストレッチは疲れやすい体を改善する

呼吸筋ストレッチをすることで呼吸がしやすくなります。大量の酸素を体内に取り込むことができるので、疲労物質を体外に吐き出すことができ、疲れにくい体を作ることができます。

また、呼吸筋ストレッチによって呼吸筋の疲労を軽減することもできます。さらに、呼吸筋ストレッチは、姿勢の改善にも効果的です。姿勢改善については下記の記事を参考にして下さい。

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呼吸筋ストレッチのポイント

呼吸を止めない

呼吸筋ストレッチでは、呼吸を止めずに行いましょう。

ストレッチ中も呼吸をしっかり行うことで、呼吸筋をしっかり伸ばすことができます。

ストレッチしている部位を意識する

ストレッチを行っている最中は、「どこの筋肉を伸ばしているか」意識して行うことで、ストレッチの効果が高まります。

筋肉が伸びていることをイメージしてストレッチを行うことで、ストレス発散効果も高まります。

1つ30秒行う

ストレッチは1つ30秒行いましょう。

ストレッチは30秒行うことで、筋肉をしっかり伸ばすことが出来ます。

毎日続ける

呼吸筋ストレッチは毎日続けましょう。毎日続けてストレッチを行うことで、呼吸筋の柔軟性がたかまります。

ストレッチはできるだけ毎日決まった時間に行いましょう。決まった時間にストレッチを行うことで、その日の体の調子を把握しやすいからです。

疲れやすい体を改善する 呼吸筋ストレッチ

ここからは疲れやすい体を改善する「呼吸筋ストレッチ」を紹介します。

背筋・体側 ストレッチ

  1. 両手を組んで、真上に腕を伸ばす。
  2. 背筋を伸ばして、背中のストレッチを行う。
  3. 次に両手を組んだまま、横に倒して脇腹のあたりをストレッチする。
  4. 左右反対側も行う。

このストレッチは背中や脇の筋肉だけでなく、あばら骨の間にある筋肉も伸ばします。これらは全て呼吸筋です。

上を向くとストレッチ感が強くなる

両手を上の伸ばすストレッチでは、真上(または斜め上)に顔を向けることで背中のストレッチ感が強くなります。

横に倒した勢いでお尻が浮かないよう注意する

床、または椅子に座って行う場合、両手を横に倒した際にお尻が座面から浮かないように注意しましょう。

お尻が床から浮いてしまうと脇腹のストレッチが弱くなってしまいます。

胸 ストレッチ

  1. 床、または椅子に座って行う。
  2. 両手を体の後ろで組んで、斜め下に両手を伸ばす。
  3. 両肩を後ろに引いて、胸の筋肉のストレッチを行う。

胸の筋肉は呼吸筋です。猫背の方やデスクワークをされている方は大胸筋が硬くなりやすく、浅い呼吸の原因となります。

両肩を後ろに引く

胸のストレッチのポイントは両肩を後ろに引くことです。両肩を後ろに引くことで胸のストレッチ感を強めることができます。

デスクワークの方やスマホをよく使う方は肩が前にでてしまう「巻き肩」になっている可能性が高いです。巻き肩は浅い呼吸を招きます。しっかり肩を後ろに引いて、胸をストレッチしましょう。

ななめ上に顔を向ける

ななめ上に顔を向けることで、胸の筋肉のストレッチが感が強まります。

首の後ろ ストレッチ

  1. 椅子、または床に座って行う。
  2. 背筋を伸ばし、頭を前に傾ける。
  3. 両手を組んで後頭部に乗せる。
  4. 首の後ろ側がストレッチされていることを意識する。

このストレッチは肩こりや首こりの解消に効果的です。肩こりや首こりは浅い呼吸の原因です。ストレッチでしっかり筋肉を伸ばして、呼吸を深くしましょう。

背筋を伸ばす

首を前に倒す前に坐骨で座り、背筋を伸ばして座りましょう。坐骨とはお尻を触った時にゴツっとする骨です。坐骨を床にあて、背筋を伸ばします。

背筋を伸ばしてから首のストレッチを行うことで、ストレッチの効果が高くなります。

両手は後頭部にのせるだけでOK

首のストレッチでは両手は後頭部に「のせるだけ」でOKです。両手に力を入れて、頭を前に倒すと首を痛めてしまうことがあるからです。

両手の重みで頭を前に倒して、首のストレッチを行いましょう。

首の横 ストレッチ

  1. 床、または椅子に座った状態で行う。
  2. 頭を横に倒し、耳を肩に近づける。
  3. 首の側面の伸びを感じ、左右それぞれ30秒ずつ行う。

首のストレッチは首の側面の筋肉を伸ばし、首こりを解消します。首こりは浅い呼吸の原因の一つです。首こりを解消して、呼吸を深くしましょう。

肩を下げる

首のストレッチは頭を横に倒して行いますが、この際肩が上がらないように注意しましょう。肩が上がってしまうと、しっかり首をストレッチすることができません。

肩を下げるために、肩甲骨を下げることを意識しましょう。

首の前 ストレッチ

  1. 背筋を伸ばして座る。
  2. 両手を胸の骨にあてる。
  3. 口を閉じたまま、上を向く。
  4. 喉のあたりがストレッチされているのを感じる。

このストレッチは胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)を伸ばします。胸鎖乳突筋は長時間のパソコンやスマホの使用で硬くなり、肩こりの原因となる筋肉です。

胸の皮膚を軽く下げる

両手を胸の骨にあてたら、両手で胸の皮膚を軽く下げましょう。胸の皮膚を軽く下げることで、喉のあたりがよりストレッチされます。

このストレッチは胸の骨周辺の皮膚を下げたまま行います。皮膚を下げることで喉のあたりの筋肉がしっかりストレッチされます。

口を閉じて上を向く

両手は胸の骨にあてたまま、口を閉じて真上を向きましょう。

喉の辺りが伸びているのを感じながら行いましょう。

背中 ストレッチ

  1. 両手を体の前で組む。
  2. 両手を出来るだけ前に伸ばし、背中をまるめる。
  3. 肩甲骨のあたりが伸びているのを感じる。

このストレッチは菱形筋(りょうけいきん)という筋肉を伸ばします。菱形筋は左右の肩甲骨と背骨を繋ぐ筋肉です。菱形筋が硬くなると肩甲骨の動きを悪くさせ、呼吸を浅くします。

おへそを覗き込む

しっかり背中をストレッチするためには背中をまるめる必要があります。背中をまるめるためにおへそを覗き込みましょう。

両手を出来るだけ前に伸ばしたら、おへそを覗き込みましょう。おへそに目線を向けることで菱形筋がしっかりストレッチされます。

肩 ストレッチ

  1. 片腕を横に伸ばす。
  2. もう一方の腕は横に伸ばした腕を下から抱える。
  3. 横に伸ばした腕を手前に引き寄せる。
  4. 左右それぞれ行う。

肩(三角筋)の筋肉は肩こりに関わっています。肩こりは呼吸を浅くする原因ですので、しっかり肩の筋肉を伸ばしましょう。

おへそは正面に向けたまま行う

横に伸ばした腕を手前に引き寄せることが肩のストレッチのポイントですが、腕を引き寄せた勢いで、おへそが横を向かないように注意しましょう。

おへそは前に向けたまま行います。

まとめ

  • 「疲れやすい…」と感じるには浅い呼吸が原因です!
  • 浅い呼吸は酸素を十分体内に取り込むことができず、筋肉だけでなく、脳や肝臓、腎臓といった臓器にも悪影響を及ぼします。
  • この記事では浅い呼吸を改善する「呼吸筋ストレッチ」を紹介しました。
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この記事を書いた人

ご覧頂きありがとうございます。
スポーツインストラクター|健康運動指導士|心臓リハビリテーション指導士|ヨガインストインストラクター|スポーツジム・病院勤務|読書好き|漫画も好き|名言が好き|運動・健康について情報発信|YouTubeで名言紹介中|

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