- 左肩の痛みは心臓病の症状のサインです。
- 心臓の血管が狭くなる「狭心症」の症状の一つに「放散痛」があります。放散痛とは心臓と離れた所に痛み生じることで、左肩の痛みは放散痛、つまり狭心症の症状の一つです。
- この記事では左肩の痛みが狭心症(心臓病)か、見極める7つのポイントを紹介します。
「左肩の痛み」は心臓病の症状のサインです。
心臓病とは、
- 虚血性心疾患
- 心臓弁膜症
- 心筋症
などが含まれます。虚血性心疾患には「心筋梗塞」と「狭心症」が含まれますが、左肩の痛みが狭心症の症状の一つです。
心臓とは離れた部分に痛みが生じることを「放散痛(ほうさんつう)」と言います。放散痛は狭心症の症状の一つであり、放散痛を塗料せずに放置しておくと、重篤な心筋梗塞を起こしてしまいます。
この記事では左肩の痛みが狭心症(心臓病)か、見極める7つのポイントを紹介します。
左肩の痛みは心臓病のサインです。サインを見逃さず、心臓病を早期に予防しましょう!
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左肩の痛みは心臓病のサイン
心臓病とは
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心臓病とは、心臓に生じる病気の総称です。
心臓は、体中に血液を送り出すポンプのような働きをしています。心臓病になると、このポンプ機能がうまく働かなくなり、体に様々な不調が現れます。
心臓病は「虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)」、心臓弁膜症、心筋症などがあります。
心臓病が重症化した状態が「心不全」です。心不全について詳しくは下記の記事をご覧ください。
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心臓病の症状
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心臓病の症状として、下記のようなものが一般的です。
- 胸痛
- 息切れ
- 動悸
- むくみ
- めまい
- 手・足の冷え
- 易疲労感
上記の心臓病の症状は、全身に十分な血液が行き届かないため起こります。
左肩の痛みは放散痛の一つ
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左肩の痛みは心臓病の症状の一つであり、心臓と離れた部位で生じる痛みを「放散痛」といいます。
放散痛とは
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放散痛(ほうさんつう)とは、体のある特定の部位から発生した痛みが、離れた別の部位で痛みを感じる現象を指します。
放散痛は心臓病だけでなく、消化器疾患や神経疾患の症状でもあります。
放散痛はなぜ起こる?
放散痛は、神経のつながり方が複雑であることが原因の一つとされています。
心臓病の場合、背中や左肩は心臓と同じ神経が分布しています。心臓に異常が起こると、その刺激が神経を伝わって他の部位に痛みとして感じるため、心臓とは離れた所で痛みが生じます。
放散痛は身体の左側に出やすい
心臓病が原因の放散痛は、
- 左肩
- 左肘
- 左腕
- 左の肩甲骨周辺
といった身体の左側で特に生じやすい傾向があります。
左肩の痛みが心臓病か見極める7つのポイント
ここからは左肩の痛みが心臓病か見極める7つのポイントを紹介します。
8つのポイントの内、一つでも当てはまる項目がある場合はすぐに近くの心臓病専門病院を受診しましょう。
早朝に痛みが出るか
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左肩の痛みは早朝(起床時)に出る場合、心臓病が原因の可能性があります。
早朝は交感神経が活性化する
早朝は身体を活動状態にするために、交感神経が活発になります。交感神経は心拍数を上げ、血圧を上昇させる働きがあるため、心臓に負担がかかりやすくなります。
そのため、早朝は心臓病が原因の左肩の痛みが生じやすくなります。
早朝は脱水状態
早朝、特に寝起きは脱水状態です。脱水状態は心臓に負担を掛け、心臓病が原因の左肩の痛みを起こしてしまいます。
睡眠中に身体は水分を失いやすく、血液が濃縮され、固まりやすくなります。いわゆる「血液がドロドロな状態」です。血液ドロドロの状態は心筋梗塞を引き起こしやすい状態です。
運動中に痛みが出るか
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左肩の痛みが運動中に現れる場合、心臓病の可能性が非常に高いです。
運動中は症状が出やすい
運動中、心臓は通常よりも多くの血液を必要とします。しかし、心臓の血管が細くなっていると心臓が必要とする血液を受け取ることができません。血液が足りない状態が続くと、胸痛や左肩の痛みなどを引き起こします。
運動中だけでなく、階段の上り下り、早歩きをした時、重たい物を持った時なども症状が現れやすい状況です。
寒い所で痛みが出るか
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暖かい場所から寒い所へ移動した際に左肩の痛みが出る場合も、心臓病が原因の可能性があります。
寒い所は血管が細くなる
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寒い所にいると血管は細くなります。血管が細くなることで血流が悪化し、血流不足が起こります。血流不足によって左肩の痛みなど、心臓病が原因の症状を起こします。
寒い所は血圧が上がる
寒い所では 血管が細くなりますが、血管が細くなることで血圧が上昇し、心臓に負担がかかります。特に寒暖差が激しい所では急激な血圧上昇が起こりやすく、胸痛や左肩の痛みなどの症状を引き起こします。
寒暖差が引き金になって心臓や血管の病気を起こすことを「ヒートショック」と言います。ヒートショックはお風呂場やトイレ、玄関など自宅内で起こりやすい特徴があります。
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痛みは数分で治まるか
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左肩の痛みが数分で治まる場合は、心臓病が原因の可能性が高いです。
心臓病が原因の胸痛や左肩の痛みの特徴の一つとして、「症状は数分で治まる」があります。運動中に痛みが生じた場合も、休んだら数分で症状が治まる場合は心臓病が原因の可能性大です。
心臓病が原因の胸痛などの症状は数分で治まることが特徴ですが、心臓病が進行していくと数分で治まっていた症状が長時間持続します。この場合はすぐに心臓病の専門病院を受診しましょう。
痛みが少しずつ強くなっているか
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左肩の痛みが少しずつ強くなっているということは、「心臓病が進行している」ということです。
胸痛や左肩の痛みが「強い」、あるいは「とても痛い」と感じる場合、すぐに心臓病専門病院を受診しましょう。また、痛みで眠れない場合や痛みで嫌な汗をかく場合はすぐに救急車を呼びましょう。
生活が乱れていないか
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下記の項目の内、一つでもあてはまる場合は心臓病を発症するリスクが高く、左肩の痛みも心臓病が原因の可能性が高いです。
- 喫煙している
- 食生活が乱れがち
- 太っている(BMI25以上)
- ストレスが溜まっている
- 寝不足が続いている
- 疲れが溜まっている
BMIとは
BMI(Body Mass Index)は体格をあらわす指数です。身長と体重を下記の計算式に当てはめ、
- やせ型
- 普通
- 肥満型
といった体格を数値であらわします。
上記の式で求めたBMIの数値から、体格は下記のように分類されます。
BMI | 体格 |
18.5未満 | やせ型(低体重) |
18.5~24.9 | 普通体重 |
25.0~29.9 | 肥満(Ⅰ度) |
30.0以上 | 肥満(Ⅱ度以上) |
BMIの計算で注意が必要なのは「身長をm(メートル)」で表していることです。間違えてmではなく㎝で計算してしまうと、上手く計算できませんので注意が必要です。
「BMIを下げる=体重を減らす」を目的とするならインターバル速歩がおすすめです。インターバル速歩は体重を減らすだけでなく、「痩せやすく太りにくい」身体づくりにも効果的です。
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高血圧・高コレステロール血症・糖尿病・高尿酸血症である
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- 高血圧
- 高コレステロール血症
- 糖尿病
- 高尿酸血症
上記の生活習慣病は心臓病の危険因子です。どれか一つでも当てはまる場合、左肩の痛みが心臓を原因とする可能性が非常に高いです。
心臓病の危険因子の数が多いほど、心臓病(狭心症・心筋梗塞)発症のリスクが高くなります。
高血圧はストレッチで安定させることができます。ストレッチは筋肉の緊張を解き、血流を改善し、血圧を安定させる効果があります。詳しくは下記の記事をご覧ください。
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まとめ
- 左肩の痛みは心臓病の症状のサインです。
- 心臓の血管が狭くなる「狭心症」の症状の一つに「放散痛」があります。放散痛とは心臓と離れた所に痛み生じることで、左肩の痛みは放散痛、つまり狭心症の症状の一つです。
- この記事では左肩の痛みが狭心症(心臓病)か、見極める7つのポイントを紹介しました。
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