- 熱中症対策を行い、運動中の熱中症を予防しましょう。
- 熱中症対策は身体を冷やすことはもちろんですが、熱中症について知っておくことも大切です。
- この記事では熱中症対策と熱中症について紹介します。
夏の暑い時期は熱中症対策をしっかり行い、運動中の熱中症を予防しましょう。
熱中症は暑い季節に起こりやすく、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かなくなったりして、体温の上昇やめまい、けいれん、頭痛などの様々な症状を起こす病気です。
この記事では
- 熱中症についての豆知識
- 熱中症対策
を紹介します。運動中、熱中症にならないためにもしっかり対策を行いましょう!
熱中症について
まずは熱中症について簡単に紹介します。
熱中症とは
熱中症とは高温多湿な環境に長時間いることで、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指します。
体温が40度以上になると重症化する場合があり、命にかかわることもあります。
体温調節機能とは
体温調節機能とは、体温を一定に保つための機能です。体温調節機能は、脳の視床下部にある体温調節中枢によってコントロールされています。
体温調節機能は常に働いています。しかし、高温多湿な環境や激しい運動によって体温調節機能がうまく働かなくなることがあります。その結果、熱中症や脱水症状を引き起こします。
熱中症の症状
熱中症を発症すると、下記のような症状があらわれます。
- めまい
- 顔のほてり
- 筋肉痛・筋肉のけいれん
- 体のだるさ
- 吐き気
- 異常な発汗
- 意識障害
- 皮膚の異常(皮膚が熱い、皮膚が赤い)
意識障害や皮膚の異常は重度の熱中症の症状です。この場合はすぐに救急車を呼びましょう。
熱中症のレベル
熱中症は危険度によってレベル分けされています。
- レベル1(軽症):体温が38度以上、めまい、頭痛、吐き気、嘔吐、筋肉のけいれんなどの症状がある。
- レベル2(中等症):体温が39度以上、意識障害、呼吸困難などの症状がある。
- レベル3(重症):体温が40度以上、意識不明、けいれん、呼吸停止などの症状がある。
熱中症の原因
熱中症の原因は大きく分けて3つです。
- 環境
- からだ
- 行動
環境
- 気温が高い
- 湿度が高い
- 風が弱い
上記の環境が揃ってしまうと、熱中症の危険性が極めて高くなります。
気温が28度以上、湿度は60%以上になると熱中症の警戒を強めなければなりません。
暑い夏はエアコンを使って熱中症を予防することが大切ですが、エアコンを使い過ぎると寒暖差疲労(クーラー病)が強くなります。寒暖差疲労の対策は下記の記事を参考にして下さい。
からだ
下記に当てはまる人は熱中症になりやすい傾向があります。
- 高齢者
- 小さな子供
- 基礎疾患がある人
- 普段から運動不足の人
- 水分不足
- 塩分不足
熱中症は体内の水分だけでなく、塩分不足も原因となります。汗をかくと塩分も水分と一緒に失われます。塩分不足は体温調節機能に悪影響を及ぼし、熱中症の原因となります。
心臓病は高血圧や肥満、喫煙、遺伝などが原因で発症します。心臓病予防には運動が効果的ですが、腹式呼吸もおすすめです。
行動
下記のような行動は熱中症になりやすい行動です。
- 炎天下での激しい運動
- 長時間の屋外作業
- 暑い車内や密室にいる
運動中の熱中症を予防する方法
ここからは運動中の熱中症を予防する方法を紹介します。
首と手のひらを冷やす
首と手のひらを冷やすことで、体温を下げることができます。
首を冷やす
首には太い血管が通っています。首を冷やすことで血管が収縮し、体温が下がります。また、首を冷やすことで、汗の量が増え、体内の熱を放散することができます。
首を冷やす場合は首の両脇を冷やしましょう。首の後ろには体温調節のセンサーがあり、首の後ろを冷やすと脳が「体が冷えた」と勘違いし、十分に体温を下げることができません。
手のひらを冷やす
熱中症対策として、手のひらを冷やしましょう。
AVA(Artery Vein Anastomosis)とは、手のひらにある血管と静脈が直接つながっている構造を指します。
手のひらでは静脈と動脈が直接つながっています。手のひらを冷やすことで、冷えた血液が手のひらから全身に送ることができます。手のひらを冷やすには「保冷剤」を使うのがおすすめです。
帽子やサングラスを身につける
帽子とサングラスは、熱中症対策として有効です。
帽子をかぶることで体温の上昇を防ぐ
帽子を被ることで頭の温度の上昇を防ぐことができます。日本人に多い黒い髪の毛は熱を吸収してしまいます。帽子を被ることにより、頭の温度の上昇や熱の吸収を防ぐことができます。
帽子は紫外線から頭を守る役割も果たします。紫外線は、日焼けでけでなく、皮膚がんや白内障などの原因となります。帽子を被って、紫外線から頭を守りましょう。
サングラスで目を守る
熱中症対策としてサングラスをかけましょう。サングラスをかけることで、熱中症の症状である「めまい」を防ぐことができます。
また、サングラスをかけることで下記のようなメリットがあります。
- 目を紫外線から守る
- 目の疲労を軽くする
- めまいや頭痛を防ぐことができる
サングラス「UVカット率の高いもの」、「レンズが大きいもの」がおすすめです。レンズが大きい方が目の周りを広く覆うことができ、より効果的に紫外線をカットすることができます。
細目にスポーツドリンクを飲む
スポーツドリンクには、水分と電解質が含まれているため、汗で失われた水分と電解質をスポーツドリンクで補給することができます。
電解質は筋肉や心臓の働きに欠かせない存在
電解質とは、体液に溶け込んでいるミネラルのことです。
- ナトリウム
- カリウム
- マグネシウム
- カルシウム
- リン
などがミネラルに含まれます。また、電解質には下記の働きがあります。
- 体液の浸透圧の調節
- 筋肉の収縮
- 神経の伝達
- 心臓機能の維持
電解質は上記の働きをするため、汗と一緒に電解質が失われらスポーツドリンクで補給する必要があります。
スポーツドリンクは薄めてもOK
熱中症対策としてスポーツドリンクを飲むことは有効ですが、スポーツドリンクは水で薄めても構いません。スポーツドリンクを水で薄めることのメリットは下記のとおりです。
- 糖分の吸収を穏やかにする(電解質の吸収がスムーズになる)
- 胃腸への負担が軽い
- 腎臓への負担が軽い
スポーツドリンクは水で薄めても構いませんが、薄め過ぎてはいけません。スポーツドリンクを水で2倍以上薄めないようにしましょう。
暑い時間帯は運動をしない
気温が高く、暑すぎる時間帯の運動は控えましょう。
昼過ぎが最も危険
熱中症が最も頻発する時間帯は昼過ぎ(12~15時)です。熱中症を予防するために昼過ぎに運動をするのは控えましょう。
30℃を超えると熱中症が発症しやすい
30℃を超えると熱中症を起こして、救急搬送される人が増加します。やはり、30℃を超える日(または時間帯)は運動は控えるようにしましょう。
夏場は気温が上がり切っていない朝の時間帯に運動するのがおすすめです。朝日は紫外線が少ないだけでなく、ダイエットや心のリフレッシュにも有効です。
しっかり睡眠をとる
睡眠不足は熱中症のリスクを高めます。熱中症を防ぐためにも睡眠時間を十分確保しましょう。
睡眠不足は熱中症のリスク
睡眠不足は熱中症のリスクを上げます。その理由は下記の3つです。
- 体温調節機能の低下
- 脱水症状のリスク増加
- 疲労の蓄積
睡眠不足は免疫力の低下も招きます。免疫力が低下すると、熱中症にかかるリスクが高くなります。免疫力を上げるなら自宅でできるインターバルトレーニングが効果的です。
睡眠の質を上げる方法
熱中症のリスクを下げるために、就寝前に睡眠の質を上げる行動をしましょう。
- 寝室を涼しくする
- ぬるめのお湯に浸かる
- カフェインや過度な飲酒は避ける
- ストレッチをする
- スマホやタブレット、PCを使わない
- 間接照明をつける
ヨガは睡眠の質を上げる効果があります。汗をたくさんかかないよう工夫しながら、就寝前にヨガをしましょう。
冷房に頼り過ぎない
冷房に頼り過ぎると冷房病(クーラー病)になります。冷房病は自律神経のバランスを崩し、体温調節機能が上手く働かない等の悪影響を身体に与えます。
冷房病は主に下記のような症状があります。
- 体の冷え
- 頭痛
- 吐き気・嘔吐
- 肩こり・首こり
- めまい
- 腰痛
- 膝痛
- 食欲不振
- 便秘・下痢
- 肌荒れ
- 不眠
ストレッチは自律神経を調節する効果もあります。ストレッチで冷房病を防ぎましょう。
まとめ
- 熱中症対策を行い、運動中の熱中症を予防しましょう。
- 熱中症対策は身体を冷やすことはもちろんですが、熱中症について知っておくことも大切です。
- この記事では熱中症対策と熱中症について紹介しました。
コメント