インナーマッスルの正しい鍛え方|科学的に認められた方法+他では紹介されない最新アプローチ10選

【この記事でわかること】

  • インナーマッスルとは何か? ただの「お腹の奥の筋肉」ではない本当の意味
  • 科学的根拠のある“本当に効果のある鍛え方・働かせ方”が10個わかる
  • 他の記事にはあまり掲載されない、姿勢・神経・食習慣まで含めた最新の視点が理解できる

私は医療系運動指導士として病院やスポーツジムで活動しています。

「インナーマッスルを鍛えましょう」とはよく聞く言葉ですが、

  • 何をすればいいのか結局よく分からない
  • 体幹トレーニングをしているのに変化を感じない
  • もっと科学的に正しい情報が知りたい

そんな人のための記事です。

インナーマッスルは、ただ腹筋を鍛えれば良いわけではなく、姿勢・呼吸・神経・生活習慣とも深く関係する“機能のシステム” です。

この記事では、運動だけに偏らず、科学的に認められているインナーマッスルを鍛える10のアプローチを紹介します。

目次

そもそもインナーマッスルとは何か?

引用 https://the-silk.co.jp/welness-column/inner-muscles-and-outer-muscles/

インナーマッスル=「お腹の奥の筋肉」と思われがちですが、実際にはもっと広い概念です。

インナーマッスルとは、

  • 体幹の深層にある
  • 姿勢を支える
  • 体を安定させる
  • 日常のあらゆる動作の“土台”になる

筋肉たちのこと。

腹横筋・多裂筋・横隔膜・骨盤底筋これらがチームのように連動し、「体がブレない状態」を作っています。

大切なのは、固める体幹ではなく“コントロールできる体幹”をつくること

ここを理解すると、これから紹介する10個の意味がより深く分かります。

科学的に認められているインナーマッスルの鍛え方・働かせやすくする方法【10選】

① ドローイン+ブレーシング


腹横筋を中心とした深層の体幹安定筋を、狙って活性化できる数少ない方法です。

腹横筋・多裂筋・骨盤底筋が連動して働くことで腹圧が安定し、

  • 腰椎が守られる
  • 姿勢が崩れにくくなる
  • 動作時の体の“ブレ”が減る

といった機能改善が期待できます。

特に、腰痛のある人では腹横筋の働きが低下していることが研究で示されており、「意識してスイッチを入れる練習」として非常に科学的価値が高い方法です。

ドローイン+ブレーシングのやり方

  1. 仰向けになり、片手を腰の下(背中の隙間)に入れる
  2. お腹を“軽く”へこませる(ドローイン)
     → 手に当たる腰(背中の圧)が少し変わるのを感じる
  3. そのまま お腹まわりをそっと固定(ブレーシング)
  4. 呼吸は止めず、5〜10秒 × 5回

強く凹ませない・強く固めない。“軽く働いていて、呼吸できる強さ”が正解です。

② プランク

プランクは腹直筋だけではなく、腹横筋・腹斜筋・多裂筋といった体幹全体の筋群を“まとめて安定筋として働かせる”トレーニングです。

特に静的保持の中で姿勢を保つことで、「力を入れて固める」ではなく“必要な力で安定させる”能力(持久的安定性)が鍛えられます。

さらに呼吸とセットにすることで腹圧調整力もトレーニングされ、動きながら安定できる“使える体幹”に近づきます。

プランクのやり方

  1. うつ伏せから、肘とつま先で体を支える
  2. 頭〜お尻〜かかとが一直線になるようにセット
  3. 肩に力を入れすぎず、お腹を軽く引き締める
  4. 呼吸を止めずに10〜20秒キープ(余裕があれば少しずつ延長)

長く耐えるより「きれいな姿勢+呼吸ができる強さ」が正解。

③ 骨盤底筋トレーニング

骨盤底筋は

  • 横隔膜
  • 腹横筋
  • 多裂筋

と連動する“体幹安定ユニット”の重要パーツで、姿勢保持・腹圧調整・骨盤安定に直接関わります。

骨盤底筋がしっかり機能することで「体幹を下から支える土台」が安定し、結果として姿勢・腰部の安定性が高まり、日常動作も安定すると報告されています。

特に女性・産後・中高年では、体幹機能と深く関係する重要領域です。

骨盤底筋トレーニング:橋のポーズ(ヨガ)

  1. 仰向けになり、膝を立てて足を腰幅に置く
  2. つま先と踵で床を押し、お尻をゆっくり持ち上げる
  3. お尻の下で両手を組み、肩甲骨を寄せる
  4. お腹とお尻を軽く引き締めて5〜10秒キープ
  5. ゆっくり下ろす
  6. 3〜5回目安

腰だけ反らせるのはNG。「お尻→背中の順に“滑らかに持ち上げる”」意識で、骨盤底筋〜体幹が協調して働きやすくなります。

④ 戦士のポーズⅡ(ヨガ)

戦士のポーズⅡは、脚で支えながら上半身を静かに保つポーズ。

これにより、

  • 体幹側方の安定性
  • 姿勢制御能力
  • 体幹と下肢の「協調」

が同時に鍛えられます。

筋力だけでなく、「ブレない姿勢を保つ能力=コントロール能力」が高まる点が非常に重要で、体幹を“実際に使える機能”として鍛える意味があります。

戦士のポーズⅡのやり方

  1. 足を大きく開き、前足はつま先正面/後ろ足はやや外向き
  2. 前膝を曲げ、膝がつま先の方向に揃うように
  3. 両腕を左右に伸ばし、肩の力は抜く
  4. 胸と体幹をまっすぐ保ち、静かに呼吸
  5. 10〜20秒キープ
  6. 左右反対も同様に行う

“踏ん張るポーズ”ではなく“静かに安定するポーズ”。体幹がブレずに保てていれば、それで正解です。

⑤ 椅子のポーズ(ヨガ)

椅子のポーズはスクワットに似ていますが、“止めたまま姿勢を保つ”ことで、

  • 体幹
  • 骨盤
  • 下半身

が同時に協調して働きます。

この「姿勢を崩さず支え続ける」負荷が体幹の持久的安定性と姿勢コントロール能力を高めると考えられています。単なる筋力トレではなく、生活動作に直結する安定性トレーニングになる点が強みです。

椅子のポーズのやり方

  1. 足を腰幅に開き、軽いスクワットの姿勢へ
  2. 膝が内に入らないように注意
  3. 背中は丸めすぎず、胸を軽く保つ
  4. その姿勢で10〜20秒キープ

脚の筋トレではなく、「姿勢を崩さず保つ=体幹が支えている」感覚があればOK。

⑥ 正しい姿勢習慣(ニュートラル姿勢)

日常姿勢は1日の中で最も長い“トレーニング時間”。ニュートラル姿勢が保たれていると、体幹の深層筋は常に低〜中強度で働き続けます。

逆に不良姿勢では、

  • 体幹深層筋の活動低下
  • 代償動作増加
  • 疲労・痛みのリスク上昇

が知られています。つまり、正しい姿勢は「最も自然で効率の良い体幹トレーニング」とも言えます。

正しい姿勢習慣のポイント

引用 https://www.wing-inc.com/20210423_2602
  • 壁にかかと・お尻・背中・後頭部を軽くつける
  • 腰の隙間に手のひら1枚入るくらいを目安に調整
  • 肩の力を抜き、首をスッと長くする感覚で立つ
  • 5〜10秒キープ → その姿勢の感覚を覚える

“壁に押しつける”ではなく、“軽く触れている”が正解。力を入れすぎない「ラクに続けられるニュートラル姿勢」をつくりましょう。

スマホやパソコンの使い過ぎで「首が前に出ている姿勢」の方が増えています。首が前に出ている感じがある方は下記の記事必見です。

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⑦ バイオフィードバック

インナーマッスルは「意識して感じられるほど、使える筋」になっていきます。

鏡や触覚などで、

  • 姿勢
  • 体幹の働き
  • 呼吸とお腹の動き

を“見える化 & 感じる化”することで、脳が「どう動けば安定できるか」を学習し、体幹の運動制御能力(モーターコントロール)が改善すると報告されています。

単なる筋力ではなく、“使い方そのもの”を鍛える方法です。

バイオフィードバックのやり方

  • 鏡の前に立つ or 座る(猫背・反りすぎになっていないか確認)
  • 片手をお腹(へそ周り)・もう片方を腰に当てる
  • 軽くお腹を引き締めたときに、お腹の前だけでなく、お腹・横・腰まわり全体が“薄く安定”しているかを手で感じる
  • そのまま呼吸を止めず5〜10秒キープ
  • 「今、体幹が安定してるな」という感覚を“覚える”

“感じて → 覚える”ことが目的。強い力はいりません。お腹まわりが“静かに支えている”感覚があれば成功です。

⑧ たんぱく質摂取+体重管理

筋肉はトレーニングだけでは成長せず、材料(タンパク質)がないと維持も回復もできません。

さらに、

  • 内臓脂肪が多すぎる
  • 体重過多

になると、横隔膜の動きや腹圧システムが妨げられ、体幹の安定能力自体が低下する可能性が指摘されています。

つまりこれは、「鍛えるための体を整える “土台作り”」として科学的な意味があります。

たんぱく質摂取+体重管理のポイント

  • 1日目安:体重 × 1.0〜1.2g のたんぱく質
  • 肉・魚・卵・大豆製品をバランスよく
  • 極端なダイエットは避ける(筋量低下の原因)

鍛えるだけでなく、“鍛えられる身体の土台”を整えることもトレーニング。

⑨ “よく噛む”習慣を増やす

咀嚼は、顎だけの動きではなく、

  • 頭部姿勢
  • 頸部
  • 体幹の姿勢制御

と神経学的に結びついています。

さらに副交感神経を刺激し、リラックスした“力みすぎない体幹”を作るサポートにもなります。結果として、“過度に固める体幹”ではなく協調して働く体幹機能が発揮されやすくなると考えられています。

よく噛む習慣づくりのポイント

  • 「飲み込む食事」ばかりにしない
  • 少し噛む食事を意識的に選ぶ
  • 無理に回数を数えなくてOK、“今より少し”で十分

咀嚼は姿勢制御・自律神経・体幹機能とつながっています。小さな積み重ねが体幹の“協調性”を助けます。

よく噛んで食べることはカロリー消費を増やすのにも効果的。下記の記事では科学的に正しい消費カロリーを増やす方法を紹介しています。ダイエットに励む方必見です!

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⑩ 腸内環境を整える

腸と脳は「腸―脳相関」でつながっており、腸の状態が、

  • 自律神経
  • ストレス反応
  • 身体の緊張状態

に影響することが分かっています。

腸のコンディションが良いと腹部の過緊張が減り、呼吸・体幹の協調運動が働きやすい状態に近づきます。“お腹の内側の健康が、体幹機能の土台を整える”という非常に興味深い領域です。

腸内環境を整えるポイント

  • 発酵食品(ヨーグルト・味噌・納豆など)を適度に
  • 野菜・海藻・食物繊維を少し意識
  • 過度なストレス・睡眠不足を減らすことも重要

“お腹のコンディションは体幹のコンディション”。腸が整うと、自律神経と腹部の緊張も整い、体幹が働きやすくなります。

自律神経を整えるには「瞑想」が効果的。下記の記事では科学的に正しい瞑想の方法を紹介しています。正しい方法で自律神経を整えましょう!

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まとめ|筋トレ+生活習慣でインナーマッスルを鍛えよう

  • インナーマッスルは「筋肉」だけではなく、「姿勢・神経・生活」まで含めた“機能のシステム”
  • 筋トレだけでは不十分
  • ヨガ・姿勢・神経・食習慣も合わせて整えることで、本当に“使える体幹”になる

そして何より大切なのは、できることを一つからで大丈夫。完璧より“継続できる現実的な一歩”が、体を変えていきます。

参考文献

  • Relationship between limb movement and trunk muscle activity during voluntary limb movement
  • Inefficient muscular stabilization of the lumbar spine associated with low back pain: a motor control evaluation of transversus abdominis
  • Low Back Disorders: Evidence-Based Prevention and Rehabilitation
  • Core stability exercise principles
  • Electromyographic analysis of core trunk, hip, and thigh muscles during 9 rehabilitation exercises
  • Canadian Society for Exercise Physiology position stand on instability resistance training
  • Co-activation of the abdominal and pelvic floor muscles during voluntary exercises
  • Yoga clinical research review
  • Effects of hatha yoga practice on health-related aspects of physical fitness
  • Effects of yoga on mental and physical health: a short summary of reviews
  • Is “ideal” sitting posture real? Measurement of spinal curves in four sitting postures
  • It’s time for change with the management of non-specific chronic low back pain
  • A brief review of higher dietary protein diets in weight loss: a focus on athletes
  • Sarcopenia as a clinically relevant outcome in patients with chronic disease
  • Dental occlusion modifies gaze and posture stabilization in human subjects
  • Effect of mastication on heart rate variability
  • Gut feelings: the emerging biology of gut–brain communication
  • Mind-altering microorganisms: the impact of the gut microbiota on brain and behaviour
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この記事を書いた人

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スポーツインストラクター|健康運動指導士|心臓リハビリテーション指導士|ヨガインストインストラクター|スポーツジム・病院勤務|読書好き|漫画も好き|名言が好き|運動・健康について情報発信|YouTubeでトレーニング動画配信中

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