心不全はヨガで予防できる 心臓の健康を保つヨガのポーズ7選

  • 心不全はヨガで予防できます。
  • 心不全は心筋梗塞や心臓弁膜症などの心臓病によって、心臓の機能が低下した状態です。心筋梗塞などの心臓病は運動で予防することができます。
  • この記事では心不全の予防に効果的なヨガのポーズを7つ紹介します。

私はスポーツインストラクター、兼ヨガインストラクターとして病院やスポーツジムで活動しています。病院では心不全の方のリハビリテーションに携わっています。

ヨガで心不全は予防できます!

心不全とは、心筋梗塞や心臓弁膜症などの心臓病が原因で、心臓の働きが低下した状態です。心不全になると、

  • 易疲労感
  • 息切れ
  • 倦怠感
  • むくみ

などの症状があらわれ、重症化すると日常生活にも支障が出ます。

心不全の原因である心筋梗塞などの心臓病は動脈硬化を原因とします。動脈硬化はストレスや肥満を原因としますが、ヨガはこれらを改善することができるため、ヨガは心不全を予防することができます。

この記事では、心不全を予防する7つのヨガのポーズを紹介します。ヨガで心臓の健康を保ちましょう!

目次

心不全とヨガについて

まずは心不全とヨガについて紹介します。

心不全とは

心不全とは、心臓が十分な血液を全身の臓器に送り出せなくなった状態です。

心不全の症状

心不全は心臓が全身の臓器に十分な血液を送れなくなった状態です。このような状態である心不全になると、下記のような症状があらわれます。

  • 息切れ
  • 倦怠感
  • 浮腫(体重増加)
  • 動悸
  • 夜間頻尿

心不全になると、1~2日の短い期間で体重が2~3㎏増加します。このような状態になった場合は、運動は禁止です。すぐに病院を受診しましょう。

心不全の原因

心不全は心臓病が主な原因で発症し、心臓病は生活習慣病や動脈硬化が原因で発症します。心不全発症の流れとしては、

  1. 動脈硬化の進行・生活習慣病の発症
  2. 心臓病の発症
  3. 心不全の発症

心不全の原因

  • 虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)
  • 心臓弁膜症
  • 心筋症
  • 高血圧
  • 先天性心疾患
  • 肺疾患

肺疾患を患うと、息切れがしやすくなります。息切れの改善には呼吸筋ストレッチが効果的です。呼吸筋をストレッチすることで、呼吸が深くなり、息切れを楽にする効果もあります。

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心臓病の原因

  • 加齢
  • 男性
  • 遺伝
  • 喫煙
  • 運動不足
  • ストレス
  • 肥満
  • 高血圧
  • 乱れた食生活
  • 不眠(低い睡眠の質)

過剰なストレスは百害あって一理なしです。ストレスはヨガでも解消できますが、たくさん汗をかいて発散するのもおすすめです。詳しくは下の記事をご覧ください。

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ヨガの効果

ヨガを行うと下記のような効果があります。

  • 体力・筋力の向上★
  • 柔軟性の向上
  • 姿勢の改善
  • ダイエット★
  • 疲労回復
  • リラックス★
  • 集中力の向上
  • 血行促進★
  • 自律神経の調整★

ヨガの効果のうち、★がついた項目が心不全予防につながります。

自律神経を整えることは心臓病だけでなく、体と心の健康を保つためにとても大切なことです。自律神経を整えるヨガのポーズは下記の記事で紹介しています。

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心不全を予防するヨガのポイント

ここでは心不全を予防するヨガのポイントを紹介します。

ポーズに呼吸を合わせる

ヨガを行う際は鼻呼吸を行いましょう。鼻呼吸は気持ちを落ち着かせる効果があるからです。気持ちが落ち着くことで、自律神経が整います。

鼻呼吸は鼻毛がフィルター代わりとなって、綺麗な空気を体内に取り込むことができます。綺麗な空気は体内を綺麗にします。

鼻呼吸

鼻呼吸のメリットは下記のとおりです。

  • 免疫力の向上
  • 喉の乾燥を防ぐ
  • リラックス効果
  • 集中力の向上
  • 口臭の予防
  • 歯周病の予防
  • 顔の歪みの予防
  • ダイエット効果

リラックスすることで自律神経が整うことが心不全予防につながっていきます。鼻呼吸によるリラックス効果を得るために、ヨガのポーズに鼻呼吸を組み合わせて行いましょう。

静かな環境で行う

ヨガはできるだけ静かな環境で行いましょう。静かな環境は気持ちを落ち着かせる効果があるからです。

自然音やリラックスBGMを流すのがおすすめ

ヨガは無音で行ってももちろん構いませんが、自然音やリラックスBGMを流すと、より気持ちが落ち着かせることができます。

  • 雨の音
  • 川の流れる音
  • 鳥の鳴き声

自然音はYouTubeで検索するとすぐに見つかります。

照明を落とす

照明を落とした環境でヨガを行いましょう。照明を落とすことで、気持ちが落ち着くだけでなく、目にも優しく目の疲れ(眼精疲労)を解消することができます。

下記の記事では目の疲れや眼精疲労を解消するマッサージやツボ押しを紹介しています。目がかすむ、目のまわりがだるい等の症状がある方は是非下記の記事を参考をお読みください。

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ヨガマットを敷く

ヨガマットを使用すると関節や骨が床に直接当たらずにヨガを集中して行うことができます。

心不全を予防する7つのヨガのポーズ

ここからは心不全を予防する7つのヨガのポーズを紹介します。

キャットアンドカウ

  1. 四つ這いになる。
  2. 手は肩の下、膝は股関節の下にくるように調整する。
  3. 「背中を反る」と「背中をまるめる」を交互に行う。

背中の筋肉を動かすことでストレスの解消や肩こり、腰痛の解消効果、自律神経を整える効果があります。

呼吸に合わせて背中を動かす

キャットアンドカウは呼吸にあわせて背中を動かしましょう。

  • 背中を反る:息を吸う
  • 背中をまるめる:息を吐く

背中を反る時は「斜め上を見る」、背中をまるめる時は「おへそを覗きこむ」ことで背中が動かしやすくなります。

猫の伸びのポーズ

  1. 四つ這いの姿勢から始める。
  2. 両手を遠くについて、お尻をかかとに近づける。
  3. 背中を反らせ、おでこをマットにつけて、脇をマットに近づける。

脇をマットに近づける程、脇のあたりがストレッチされます。猫の伸びのポーズはキャットアンドカウの流れで行いましょう。

指を床につける

手のひらをマットにつけた状態では、脇のストレッチ感が足りない場合は手のひらをマットから浮かせて、指をマットにつけましょう。この際も脇を出来るだけマットに近づけましょう。

おでこではなくアゴをマットにつけるとストレッチの強度が更に上がります。

体側を伸ばすポーズ

  1. あぐらの状態で片手を挙げ、もう一方の手を斜め後ろ、床につく。
  2. 挙げた手を斜めに倒し、体側をストレッチした状態で「深くゆっくりな呼吸」を三回繰り返す。
  3. 左右それぞれ行う。

体側を伸ばすポーズは背中、脇、あばら骨のあたりの筋肉をストレッチすることができます。これらの筋肉を伸ばすことで、呼吸が深くなり、イライラを解消することができます。

床についた手で体を支える

体側を伸ばすポーズでは体が倒れないように注意しましょう。体を倒さないために、床についた手で体を支えましょう。

体側を伸ばすポーズは体を横に倒すので、そのまま体が横に大きく倒れやすいです。体が倒れてしまうとしっかり体側を伸ばせないので、ご注意下さい!

背中を伸ばすポーズ

  1. 体側を伸ばすポーズの次に行う。
  2. 斜め上に伸ばして手を、斜め前につく。
  3. できるだけ手を遠くについた状態で「深くゆっくりな呼吸」を三回繰り返す。
  4. 左右反対側も同様に行う。

背中を伸ばすポーズは肩こりや腰痛、ストレスの解消効果があります。

虫のポーズ

  1. 仰向けになる。
  2. 両手両脚を上に挙げ、ぶらぶら振る。

虫のポーズはストレス発散、リフレッシュ効果、免疫力の向上といった効果があります。ストレスを発散し、気持ちがリフレッシュすることで自律神経が整います。

子供が駄々をこねている様子を真似する

虫のポーズを行う時は「駄々をこねる子供」をイメージして行いましょう。

「もうヤダ~」と声に出してもOKです。叫んでもOKです。

三日月のポーズ

  1. 四つ這いの状態から始める。
  2. 片足を両手の間に移動し、立ち膝の姿勢になる。
  3. 上半身を起こし、両手を上に挙げる。
  4. 腕はあげたまま、上半身を後方に倒す。

三日月のポーズは腸腰筋(足の付け根)や背中の筋肉をほぐし、自律神経を整える効果があります。

三日月のポーズは背骨と大腿骨をつなぐ腸腰筋をストレッチします。腸腰筋をストレッチすることで腰痛の改善や姿勢の改善だけでなく、高血圧も改善できます。高血圧は心不全の原因の1つです。

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両手の間に足を置く

三日月のポーズは四つ這いの状態から、片足を両手の間に置きます。

この時、つま先と膝が真っすぐ前を向くように調整することがポイントです。

上半身を後ろに倒す

足の位置を調整出来たら、上半身を後ろに倒しましょう。上半身を後ろに倒す際。腰が反らないように注意しましょう。

上半身を後ろに倒してもバランスを崩さなければ、

  • 両手を斜め後ろに伸ばす
  • 頭の上で合掌する

どちらかに挑戦してみましょう。

戦士のポーズⅡ

  1. 足を肩幅よりも大きくひらく。
  2. 後ろ足のつま先は横に向け、骨盤やおへそ、胸も横に向ける。
  3. 前脚の膝を曲げる。
  4. 両手を肩の高さで横に伸ばす。
  5. 顔(目線)は前に伸ばした手に向ける。

戦士のポーズⅡは下半身や腹筋、背中の筋肉を鍛える効果があります。筋肉を鍛え、体力を向上させることも心不全予防には大切なことです。

つま先の向き

戦士のポーズⅡはつま先の向きもポイントです。

  • 前足:つま先は真っすぐ前に向ける
  • 後ろ足:つま先は真横に向ける

体が硬い人は後ろ足のつま先を内側に向けるのがおすすめです。

膝の下にかかと

前足の膝を曲げた際、膝の下にかかとがくるようにしましょう。膝がつま先より前に出てしまうと、膝を痛めてしまうことがあります。

膝がつま先よりも前に出てしまう場合は、歩幅を少し大きくしてみましょう。

両手を肩の高さで横に伸ばす

前足の膝を曲げて土台(足)がしっかりしたら両手を肩の高さで横に伸ばしましょう。顔は横を向いて、前に目線を向けます。

  • 腕は肩の高さで伸ばすこと
  • 首を長く維持すること
  • おへそを横に向けること

上記3つの戦士のポーズのポイントを意識して、鼻呼吸を組み合わせてポーズを維持しましょう。

まとめ

  • 心不全はヨガで予防できます。
  • 心不全は心筋梗塞や心臓弁膜症などの心臓病によって、心臓の機能が低下した状態です。心筋梗塞などの心臓病は運動で予防することができます。
  • この記事では心不全の予防に効果的なヨガのポーズを7つ紹介しました。
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この記事を書いた人

ご覧頂きありがとうございます。
スポーツインストラクター|健康運動指導士|心臓リハビリテーション指導士|ヨガインストインストラクター|スポーツジム・病院勤務|読書好き|漫画も好き|名言が好き|運動・健康について情報発信|YouTubeで名言紹介中|

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