- ランニングに高強度インターバルトレーニング(HIIT)を組み合わせると、ダイエットが成功します。
- HIITは短時間の高強度運動と休憩を交互に繰り返すトレーニング方法で、ランニングでは「スプリント」と「ランニング」を交互行います。
- この記事ではHIITの特長や具体的なHIITの方法を紹介します。
HIIT(高強度インターバルトレーニング)とは
HIIT(High Intensity Interval Training)とは、日本語で「高強度インターバルトレーニング」と言います。
HIITは短時間の高強度運動と低強度運動(または休憩)を交互に繰り返すトレーニング方法です。
HIITの効果
- 脂肪燃焼効果
- 筋力の向上
- 体力(心肺機能)の向上
- 基礎代謝の向上
- ストレス解消
HIITは有酸素運動よりも脂肪を燃焼させる
HIITは有酸素運動よりも脂肪を燃焼させる特長があります。その理由は4つです。
- アフターバーン効果
- 基礎代謝の向上
- インスリン感受性の向上
- 筋肉量の向上
アフターバーン効果
アフターバーン効果とは、運動後に体が通常よりも多くの酸素を消費し、脂肪(エネルギー)を燃焼し続ける現象を指します。
高強度の運動ほどアフターバーン効果が大きくなります。そのため、ダイエット目的のHIITを行う際は「とてもキツイ」と感じるくらい高強度の運動を行う必要があります。
基礎代謝の向上
基礎代謝とは、体が生命維持のために必要とする最小限のエネルギー量を指します。これは、安静時における心拍、呼吸、体温の維持、内臓の働きなど、基本的な生理機能を維持するために必要なエネルギーです。
脂肪組織よりも筋肉組織の方がエネルギー消費が大きいため、筋肉量が多いほど基礎代謝は高くなります。そのため、HIITで筋肉量を向上させることで、基礎代謝も高まり、痩せやすい体となります。
インスリン感受性の向上
インスリン感受性が向上することで、運動時に糖質をエネルギーとして利用しやすくし、脂肪の蓄積を抑制します。逆に、インスリン感受性が低いと、余分な糖が脂肪として蓄積されやすくなります。
インスリンとは膵臓から分泌されるホルモンで、血糖値を下げる役割を担っています。
筋肉量の向上
HIITは筋肉量を向上させますが、筋肉量が向上することで上記で紹介した「基礎代謝」が向上し、痩せやすい体となります。
ランニングHIITの方法
ここではランニングHIITの具体的な方法を紹介します。
ランニングとスプリントを交互に行う
ランニングHIITは「ランニング」と「スプリント」を交互に繰り返しましょう。
低強度と高強度を交互に繰り返す
ランニングHIITは、
- ランニング(低強度)
- スプリント(高強度)
とします。
30秒ランニング 15秒スプリント
ランニングHIITの時間設定は、
- 30秒ランニング(低強度)
- 15秒スプリント(高強度)
とします。
高強度と低強度のそれぞれの時間設定は体力に合わせて調整して構いません。15秒のスプリント(高強度)で全くきつくない場合は時間を伸ばしましょう。
30秒のランニングは高強度に備え身体を休ませる
30秒のランニング(低強度)の目的は、スプリント(高強度)で疲れた身体を休ませ、次のスプリント(高強度)に備えることです。
ランニング(低強度)の目的は体を休ませることなので、本当にゆっくりなスピードで走りましょう。
15秒のスプリントは自分を追い込む
15秒のスプリント(高強度)の目的は、より多くの脂肪(エネルギー)を消費できるよう、自分を追い込むことです。
HIITの高強度では「きつい」、「きつすぎる」と感じるまで追い込むことが大切です。自分を追い込むことで、脂肪(エネルギー)の消費量が増え、ダイエットの成功に近づきます。
運動強度の管理
HIITでは運動強度の管理が非常に大切です。運動強度を適切にすることで、脂肪(エネルギー)の消費をより多くできるからです。
高強度はきつい・きつすぎる、低強度は楽だと感じる程度行う
ランニング(低強度)とスプリント(低強度)の運動強度は下記の感覚で設定します。
- 高強度:きつい、きつすぎる
- 低強度:楽だ
ご自分の感覚で運動強度を管理する方法は、最も簡単に運動強度を管理する方法です。
心拍数(脈拍)で運動強度を管理する
より正確に運動強度を管理したい場合は心拍数(脈拍)で運動強度を管理しましょう。
心拍数(脈拍)は運動強度と比例関係にあります。運動強度が高いほど、心拍数(脈拍)は高くなります。
まずはご自分の最大心拍数を計算します。計算方法は「220-年齢=最大心拍数」です。HIITの高強度では最大心拍数の80%以上心拍数(脈拍)を上げる必要があります。
最大心拍数×0.8=高強度の際の目標心拍数
HIIT中の脈拍の管理にはAppleWatchやスマートウォッチを活用するのが便利です。
まずは10セットを目標に行う
ランニングHIITは、まずは10セットを目標に行いましょう。
ランニング(高強度)30秒とスプリント(低強度)15秒で1セットです。10セットにかかる時間は1セット45秒なので、10セットでは450秒(7分30秒)で行えます。
週3回行う
ランニングHIITは週3回行いましょう。
1日におきにランニングHIITを行うことで、怪我のリスクを減らしつつ、ダイエットも効果的に行えます。
HIITを行わない日はストレッチやヨガを行いましょう。下記の記事では呼吸筋をほぐすヨガを紹介しています。呼吸筋をほぐすことで、HIITの際の息切れを軽くすることができます。
時間管理はスマホアプリを活用する
HIITの高強度(スプリント)と低強度(ランニング)のそれぞれの時間はスマホアプリで管理しましょう。
スマホアプリで高強度と低強度の時間を管理することで、時間の切り替えが分かりやすく、HIITに集中して取り組むことができます。
HIITを行う前に、
- 低強度(ランニング)の時間
- 高強度(スプリント)の時間
- セット数
を入力しましょう。
HIITを行う際の注意点
HIITはダイエットに効果的な方法ですが、注意しなければならないこともあります。
準備体操とクールダウンを行う
HIITを行う前には準備体操、HIITを行った後にはクールダウンを行いましょう。
準備体操はジョギング5分とストレッチ
HIITを行う前に準備体操を行いましょう。オススメの準備体操は、
- ジョギング5分
- 全身のストレッチ
です。
準備体操の目的は、
- 身体を温めて運動能力を上げること
- 関節可動域をひろげて怪我のリスクを減らすこと
- 精神的な準備を図ること
です。ジョギングで身体を温め、ストレッチで関節可動域をひろげ、ジョギングとストレッチを行いながら精神的な準備を進めましょう。
全身のストレッチは下記の記事で紹介しているストレッチを行いましょう。
クールダウンはジョギング5分
クールダウンはジョギングを5分行いましょう。
クールダウンの目的は3つです。
- 心拍数(脈拍)を徐々に下げる
- 乳酸などの疲労物質を除去する
- 筋肉の緊張をほぐす
クールダウンでは、とてもゆっくりなジョギングで構いません。一番まずいのはHIIT後になにもしないことです。ダイエットを継続するためにも、クールダウンはしっかり行いましょう。
無理はしない
HIITは日本語で「高強度インターバルトレーニング」です。HIITは高強度の運動ですので「キツイ」、「きつすぎる」と感じるまで頑張らないといけません。
ただし、
- 体調が優れない
- 疲労が溜まり過ぎている
- 天候が運動を行うのに適していない
などの場合は無理にHIITを行ってはいけません。
ダイエットで大切なことは継続して行うことです。無理をして、ダイエットを続けられなくなることが最も避けなければならないことです。無理をせず、休むことも大切です。
水分補給を行う
HIITの実施前後には必ず水分補給を行いましょう。運動中の水分不足は下記のようなデメリットを招きます。
- 脱水症状
- 異常な体温上昇
- 集中力・判断力の低下
- 運動能力の低下
HIIT前後の水分補給にはスポーツドリンクがおすすめです。スポーツドリンクには電解質が含まれており、電解質は運動中の筋肉や神経の働きに関わるからです。
暑い夏にHIITランニングを行う場合は熱中症に気をつけなければなりません。下記の記事で紹介している熱中症対策を行い、HIITを行いましょう。
食事と睡眠はしっかりとる
HIITは脂肪を燃焼しますが、ダイエットのためには「食事」と「睡眠」もポイントです。
食事
ダイエットのためには食事量を減らす必要がありますが、無理に減らす必要はありません。
- 3食しっかり食べる
- 間食はしない
- ジュースは飲まない
上記3点をまずは徹底することで、体重は必ず減ります。
HIITを行いながら上記三点を徹底していても、体重の下げ止まりが現れた場合は、三食の食事量を減らしましょう。三食の内、夕食の食事量をまずは減らすのがダイエットに効果的な方法です。
睡眠
睡眠不足はダイエットの敵です。その理由は3つです。
- 食欲の増加
- 基礎代謝の低下
- ストレスによる運動意欲の低下
ダイエットを成功させるために、睡眠の質を上げることはとても重要です。
睡眠の質を上げるにはヨガが効果的です。下記の記事で紹介している「寝落ちヨガ」を就寝前に行い、睡眠の質を上げましょう。
まとめ
- ランニングに高強度インターバルトレーニング(HIIT)を組み合わせると、ダイエットが成功します。
- HIITは短時間の高強度運動と休憩を交互に繰り返すトレーニング方法で、ランニングでは「スプリント」と「ランニング」を交互行います。
- この記事ではHIITの特長や具体的なHIITの方法を紹介しました。
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