痩せにくくなったら「下半身」を鍛えよう!代謝を上げるための筋トレ習慣

【この記事でわかること】

  • なぜ年齢とともに痩せにくくなるのか
  • 代謝を上げるために「下半身」を鍛えるべき理由
  • 代謝アップに効果的な下半身筋トレメニュー
  • 続けやすくするコツと注意点

私は医療系運動指導士として病院やスポーツジムで活動しています。

「昔より食べていないのに痩せない」「運動しても体重が落ちない」

30代を過ぎてから、そんな悩みが増えていませんか?

実はそれ、基礎代謝の低下が原因かもしれません。特に年齢とともに落ちやすいのが、下半身の筋肉量。ここを鍛えることで、代謝は効率よく引き上げられます。

この記事では、痩せにくさに悩むあなたのために、「なぜ下半身を鍛えると代謝が上がるのか?」「何をすればいいのか?」を、わかりやすく解説します。

目次

なぜ年齢とともに痩せにくくなるの?

基礎代謝が年齢とともに落ちる

基礎代謝とは、何もしていなくても身体が勝手に使ってくれるエネルギーのこと。

実はこの基礎代謝、10代〜20代前半をピークに、年齢とともに確実に低下していきます。

たとえば、30代後半〜40代になると、1日あたりで200〜300kcal程度少なくなることも珍しくありません。これは、お茶碗1杯のご飯や菓子パン1個分に相当します。

つまり、昔と同じ量を食べていても、体が消費するエネルギーが少なくなっているため、結果として脂肪がたまりやすくなるのです。

加齢による代謝低下は避けられませんが、筋肉を増やすことで基礎代謝を「上書き」することは可能です。

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筋肉量の減少が代謝を下げる

基礎代謝の多くは「筋肉」で消費されています。

とくに下半身の筋肉(太もも・お尻)は、全身の筋肉の中でも非常に大きな割合を占めています。

ところが30代以降、運動習慣がないと年に1%ずつ筋肉が減少していくと言われています。筋肉が減ると、それに比例して基礎代謝も落ちていき、「動かないのに太る体質」へと変わってしまうのです。

この筋肉の減少は、見た目に現れにくいため気づきにくいですが、ふと「階段がきつい」「足がだるい」と感じるようになったら、筋力低下が始まっているサインかもしれません。

筋肉を取り戻すことで代謝は自然と上がります。筋肉=代謝を上げるエンジンです。

代謝を上げるには「下半身の筋トレ」が効率的!

筋肉の70%は下半身に集中している

人の体にある筋肉のうち、約70%が下半身(お尻・太もも・ふくらはぎ)に集中しています。

特に太もも(大腿四頭筋)やお尻(大殿筋)は体の中で最も大きな筋肉です。

この大きな筋肉を動かすと、それだけで消費エネルギーが大きくなるため、代謝アップに直結します。同じ時間の筋トレでも、腕や腹筋よりも下半身を使ったほうが、エネルギー消費量が2〜3倍になることも。

つまり、「代謝を上げたい」と思ったときは、まずこの“大きな筋肉”にアプローチするのが最も効率的なのです。

プロのアスリートやモデルも、代謝を維持するために「スクワット系のトレーニング」を取り入れていることが多いです。

日常動作にも使うから鍛えるほどエネルギー消費が増える

下半身の筋肉は、歩く・立つ・階段を上がる・しゃがむといった毎日の基本動作で必ず使われます。

つまり、下半身の筋肉を鍛えておけば、運動していない時間でも自然とカロリーを消費しやすい体になるのです。

たとえば、同じ距離を歩いても、筋肉量の多い人はエネルギーを多く使い、太りにくく、疲れにくいというメリットがあります。

また、筋肉があることで関節や骨の負担も減り、腰痛・ひざ痛などの予防にもつながるのです。

「何をしても痩せにくい」と感じている人ほど、“日常の動きで燃える体”を目指す下半身トレーニングが効果的です。

腰痛や膝痛を予防するにはストレッチも大切です。

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代謝を上げる!おすすめ下半身筋トレ3選

ここからは基礎代謝を上げる3つの下半身筋トレを紹介します。

スクワット

  1. 脚は肩幅程度横にひらく。
  2. つま先と膝の向きを揃える。
  3. お尻を後ろに突き出しながら、膝を90度曲げる。
  4. 膝を90度曲げたら、膝を伸ばして元の状態に戻る
  5. 膝の曲げ伸ばしを15回繰り返す。

ハーフスクワットは、太ももの前とお尻をバランスよく鍛える基本の下半身トレーニングです。初心者や膝に不安のある人でも取り組みやすいのが特徴です。

太ももとお尻の筋肉はとても大きく、動かすだけで多くのエネルギーを消費します。代謝を上げたいなら、まず鍛えておきたい重要な部位です。

ハーフスクワットのフォームはこの記事で紹介するすべてのスクワットの基本となります。まずはハーフスクワットの正しいフォームを身につけましょう。

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カーフレイズ

  1. 足を腰幅にひらいて、つま先を真っすぐ前に向ける。
  2. かかとをできるだけ高く上げる。
  3. かかとを下ろす時も気を抜かず、そっと下す。
  4. 15回行う。

つま先立ちをくり返すことで、ふくらはぎの筋肉を効率よく刺激できます。

ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれ、ここがしっかり動くと血流やリンパの流れがよくなり、代謝が自然と上がりやすくなります。

冷え・むくみ対策にも効果的で、体全体の循環をサポートします。

支えを使って行ってもOK

カーフレイズはかかとを上げるため、バランスや姿勢を崩しやすいトレーニングです。

トレーニングに集中するために、

  • テーブル
  • 椅子の背もたれ

などを支えに使って、行っても構いません。

ヒップリフト

  1. 仰向けの状態で両膝を立てる。
  2. お尻に力を入れて、お尻を持ち上げて、膝から頭まで斜め一直線になるようにする。
  3. ゆっくりお尻を下げる。
  4. お尻の上げ下ろしを繰り返し行う。
  5. 15回行う。

仰向けに寝て行えるため腰への負担が少なく、筋トレが苦手な人にもおすすめです。

お尻の筋肉を鍛えます。お尻の筋肉は座りっぱなしの生活で特に使われにくく、年齢とともに衰えやすい部位。ヒップリフトで鍛えることで、使っていない筋肉が目覚め、エネルギー消費の効率が高まります。

お尻を鍛えて「ヒップアップ」することで姿勢の改善やアンチエイジングなどのメリットがあります。詳しくは下の記事をご覧ください。

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続けるためのコツと注意点

下半身の筋トレは、代謝を上げるのにとても効果的ですが、続けなければ効果は出ません。だからこそ、「いかに続けやすくするか」が成功のカギになります。

無理なくできる回数・時間から始める

最初から「20回5セット」など、きついメニューを課すと続きません。

まずは「1日1種目・15回1セット」でもOK。それでも筋肉は刺激され、徐々に鍛えられていきます。

とくに運動の習慣がなかった人は、筋肉痛を感じやすいので、「少し物足りないくらい」がちょうどいいスタートラインです。

最初の目標は「継続すること」だけ。効果はあとから自然についてきます。

「毎日じゃなくてもいい」と考える

筋トレは毎日やらなくても大丈夫です。筋肉には休む時間も必要なので、週に2〜3回でOK。

月・水・金だけでも、1ヶ月後にはしっかり体が変わってきます。

むしろ毎日無理にやろうとすると、疲れて挫折しやすくなるので注意しましょう。

筋肉は「休んでいるとき」に成長します。しっかり休むこともトレーニングの一部です。

疲れが溜まっている時はヨガがおすすめ!ヨガは疲れた心と身体を癒してくれます。

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タイミングと場所を決めて“習慣化”する

「なんとなくやる」ではなく、毎日同じ時間・場所でやると習慣化しやすくなります。

  • 朝のテレビ前に5分だけ
  • 歯みがき後にスクワット
  • 入浴前にヒップリフト など

ルーティンに組み込むことで、「やらないと気持ち悪い」状態を作ることができます。

スマホのリマインダーやカレンダーで「筋トレの時間」を設定すると、忘れにくくなります。

フォームを重視してケガを防ぐ

下半身の筋トレは効果が高い反面、間違ったフォームで行うと膝や腰を痛めるリスクもあります。

特に注意したいのはスクワットで、膝がつま先より前に出ないように、背すじはまっすぐを意識しましょう。

動画や鏡を使って、ゆっくり丁寧に行うことが何より大切です。

「速さ」より「正確さ」。1回を丁寧に行ったほうが、筋肉への刺激も大きくなります。

まとめ|痩せにくさを感じたら、下半身から変える!

「運動しても痩せない」「代謝が落ちてきた」と感じたら、それは年齢のせいだけではありません。筋肉の減少、特に下半身の筋力低下が大きな原因です。

下半身の筋肉を鍛えることで、基礎代謝が上がり、普段の生活でもカロリーを消費しやすい体になります。しかもスクワットやヒップリフトなら、自宅で道具なし・短時間でOK。

無理なダイエットではなく、「燃えやすい体」を作る習慣を、今日から始めてみませんか?

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この記事を書いた人

ご覧頂きありがとうございます。
スポーツインストラクター|健康運動指導士|心臓リハビリテーション指導士|ヨガインストインストラクター|スポーツジム・病院勤務|読書好き|漫画も好き|名言が好き|運動・健康について情報発信|YouTubeでトレーニング動画配信中

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