- この記事では冬場に多発する「ヒートショック」について紹介します。
- ヒートショックは寒暖差が原因で起こります。心臓病や脳卒中、高血圧、高齢者は特に注意が必要です。
- 冬場、屋外で運動する際もヒートショックに注意が必要です。ヒートショック対策をこの記事では紹介します。
冬場の運動は「ヒートショック」に要注意!
ヒートショックは寒暖差が原因で起きます。特に、
- お風呂場と脱衣所
- トイレ
- 玄関
- 屋外
など、暖かい場所との寒暖差が大きい場所で起こりやすいのがヒートショックの特徴です。
この記事では、
- ヒートショックとは
- 運動中のヒートショックを防ぐ方法
を紹介します。ヒートショックに注意して、冬場も運動を続けましょう!
ヒートショックとは
まずはヒートショックについて紹介します。
ヒートショックとは
ヒートショックとは
ヒートショックとは、暖かい場所から寒い場所、または寒い場所から暖かい場所へ移動した際に、急激な温度変化によって血圧が乱高下したり脈拍が変動する現象です。
ヒートショックが重症化すると、心筋梗塞や脳卒中などの重大な病気を引き起こすこともあります。
ヒートショックの症状
ヒートショックによって起こる主な症状は下記のとおりです。
- めまい
- 立ち眩み
- 頭痛
- 吐き気・嘔吐
- 息切れ
- 胸痛
吐き気や嘔吐、頭痛はストレスが原因で起こることもあります。ストレスを解消し、気持ちを整えるにはヨガがおすすめです。詳細は下記の記事です。
ヒートショックの原因
ヒートショックの原因は「寒暖差」です。
- リビングと寝室の寒暖差
- お風呂場と脱衣所の寒暖
- トイレと廊下の寒暖差
- 屋内と屋外の寒暖差
寒暖差に加えて、高血圧、心臓病、脳卒中の既往がある方はヒートショックの危険が高まります。
ヒートショックに特に注意が必要な人
ヒートショックは高齢者に多い現象ですが、下記の項目に当てはまる人も注意が必要です。
- 心臓病・脳卒中の既往がある
- 高血圧の既往がある
- 65歳以上の人(高齢者)
- ストレスが溜まっている人
- 喫煙している人
動脈硬化が進行している人は特にヒートショックに注意が必要です。動脈硬化は加齢、高血圧、ストレス、喫煙が原因です。詳しいことは下の記事でご覧ください。
ヒートショックを起こしやすい状況
ヒートショックの原因は「寒暖差」です。
特に寒暖差が大きくなる場所は、
- お風呂場
- トイレ
- 玄関
です。上記の場所は特にヒートショックに注意が必要です。
お風呂場
暖かい部屋(リビング等)から寒い脱衣所へ移動した際に、血管が収縮して血圧が上昇します。その後、熱いお湯に浸かって血管が拡張すると、血圧が急降下します。この血圧の乱高下が、ヒートショックの原因となります。
冬場のヒートショックによる入浴関連事故は、高齢者に多く、年間約1万件発生しています。
トイレ
トイレは家の中でも特に寒い部屋です。また、換気のために窓を開けたままにしておく家庭も多く、冬場のトイレは非常に冷え込みます。
リビングなど暖かい部屋とトイレでは寒暖差が大きいため、トイレはヒートショックが起こりやすい場所となります。
玄関
玄関はヒートショックが起こりやすい場所です。
- 暖かいリビングから玄関(暖かい所→寒い所)
- 寒い屋外から玄関(寒い所→暖かい所)
屋外
暖かい屋内から寒い屋外へ急いで移動すると、血圧が急激に上がり、ヒートショックを起こしてしまいます。
屋外ヒートショックが発生しやすいのは冬場の朝晩です。また、夏場でも、冷房の効いた室内から暑い屋外に移動した際に、ヒートショックが発生する可能性があります。
運動中のヒートショックを防ぐ方法
ここからは運動中のヒートショックを防ぐ方法を紹介します。
ポイントは4つです。
- 運動前の体調確認
- すぐに運動を始めないこと
- 冷たい空気を吸わないこと
- 寒すぎる場合は自宅で運動を行うこと
運動前の体調確認
血圧測定
運動前は血圧測定を行いましょう。運動は心臓や血管に負担かける行為です。
血圧が高いということは心臓や血管に負担を掛けている状態であり、ヒートショックを起こしやすい状態でもあります。
高血圧はストレッチで改善することができます。屋外で運動する前にストレッチを行うのもヒートショック対策になります。
水分補給
体内の水分が不足した状態は血液がドロドロしています。この状態は血管が詰まりやすく、血圧も上昇しやすくなります。そのため、水分不足はヒートショックを引き起こしやすい状態を招いてしまいます。
冬場は汗をかきにくいため、水分補給を忘れてしまいがちです。意識して水分補給を行うようにしましょう。
睡眠時間の確認
睡眠不足は血圧を上げます。その理由は主に2つです。
- 自律神経の内、交感神経が優位になり、血管が収縮して血圧が上昇するから
- ホルモンバランスが乱れ、血圧を上げるホルモンの分泌が増えるから
睡眠不足の日は血圧が高い、あるいは上がりやすいため、ヒートショックを防ぐためにも運動を中止するのが無難です。
睡眠不足を防ぐにはストレッチがおすすめです。また、睡眠不足で普段通りの運動を行えない場合もストレッチのような軽負荷の運動を自宅で行うのもオススメです。
すぐに運動を始めない
寒い状況に体を馴らす
冬場、屋外で運動する場合はすぐに運動を始めずに、ある程度寒い環境に体を馴らしてから運動を始めましょう。
体を寒い環境に馴らすことで、急激な血圧の変化を起こさずに済むからです。
- 屋外より暖かい玄関で体を馴らす
- 急に外に出ない
- 屋外に出てもすぐに運動を始めない(少しずつ運動強度を上げる)
このような方法で、体を寒い環境に馴らしていきましょう。
冷たい空気を吸わない
屋外の冷たい空気を吸うと、血圧が急激に上がってヒートショックを引き起こします。
ヒートショックを起こさないためには冷たい空気を直接吸わないことも大切です。
ネックウォーマーやマスクを使う
- マスク
- ネックウォーマー
- マフラー
などを口にあてることで、冷たい空気を直接吸うのを防ぎ、ヒートショックを防ぐことができます。
冬場は心臓病が発生しやすい状況でもあるため、心臓病の既往がある方はマスクやネックウォーマー、マフラーをつけることをオススメします。
寒すぎる場合は自宅で運動を行う
-10℃以下は屋外での運動は中止する
一般的にマイナス10度以下になると運動能力が低下するとされています。その理由は下記のとおりです。
- 筋肉の柔軟性が低下するから
- 関節の可動域が狭くなるから
- 血液の循環が悪くなり、酸素や栄養素の供給が不足するから
- 筋肉の動きが鈍くなるから
上記のような理由から、屋外の気温がマイナス10度以下の場合は屋外の運動は控えて、屋内で運動を行いましょう。
昼間に運動する
ヒートショックが起こりやすいには朝と晩です。朝と晩は気温が下がるからです。そのため、冬場でも比較的気温が上がる日中に運動を行うようにしましょう。
風が強い日は要注意
風速が1m/s増えると、体感温度が約1度下がるとされています。そのため、風が吹いていると実際の気温よりも冷たく感じます。
ヒートショックを防ぐだけでなく、安全に運動を行うことを考えると、強風の日は屋外での運動は避けるのが無難です。屋内で運動しましょう。
まとめ
- この記事では冬場に多発する「ヒートショック」について紹介しました。
- ヒートショックは寒暖差が原因で起こります。心臓病や脳卒中、高血圧、高齢者は特に注意が必要です。
- 冬場、屋外で運動する際もヒートショックに注意が必要です。ヒートショック対策をこの記事では紹介しました。
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