- 「ウォーキングでは体力・筋力がつかない…」のには理由があります。
- 体力や筋力をつけるには、「運動強度」、「運動時間」、「負荷の漸増」、「頻度」がポイントです。4つの内どれか一つでも足りないとウォーキングの効果を得ることができません。
- この記事ではウォーキングで体力・筋力を確実に上げるウォーキング術を紹介します。
頑張ってウォーキングを続けているのに「ウォーキングでは体力・筋力がつかない…」と感じていませんか?
ウォーキングで体力や筋力をつけるには、
- 運動強度
- 運動時間
- 負荷の漸増
- 頻度
がポイントです。4つの内どれか一つでも足りないとウォーキングの効果を十分得ることができません。
この記事ではウォーキングで体力・筋力を上げるウォーキング術を紹介します。
コツをしっかり踏まえてウォーキングを行えば効果は出ます!
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ウォーキングでは体力・筋力がつかない理由
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ウォーキングを頑張って行っているのに、体力や筋力がつかないのには4つの理由があります。
- 運動強度
- 運動時間
- 負荷の漸増
- 頻度
運動強度が足りないから
ウォーキングをはじめとする運動は、効果を出すためには「運動強度」が重要です。
「楽だ」では効果が出ない
ウォーキング中のご自身の感覚で、「楽だ」と感じる運動強度では効果は出ません。「楽だ」と感じる運動強度では身体に十分な負荷が掛かっていないからです。
ウォーキングの場合、「歩く速さ」と「傾斜(コース)」が運動強度を決めます。ウォーキングの効果が出ない場合、歩く速さや傾斜が不足していることが予想されます。
ペースが一定でも効果は出ない
歩くペース(速さ)が一定の場合も、ウォーキングの効果は出にくくなってしまいます。
歩くペースが一定だと、心肺機能や筋肉への負荷が足りず、更に身体が負荷に馴れてしまうので効果が出にくくなります。
運動時間が足りない
ウォーキングで体力や筋力をつけるには、「運動強度」だけでなく「運動時間」が大切です。
最低20分は必要
アメリカスポーツ医学会(ACSM)が体力の向上に推奨しているウォーキングの時間は「1回20~60分」です。
20~60分とひらきはありますが、体力・筋力を上げるには最低20分のウォーキングが必要とされています。
負荷の漸増が足りない
漸増(ぜんぞう)とは、「少しずつ増えていくこと」や「段階的に増加すること」を意味します。ウォーキングで体力・筋力をつけるには、負荷や時間を少しずつ増やす必要があります。
漸進性(漸増性)の原則
トレーニングには「トレーニングの原則」というものがあり、原則を守ることでトレーニング効果を十分引き出すことができます。
トレーニングの原則には「漸進性(漸増性)」も含まれています。もちろんウォーキングもトレーニングに含まれるので、漸増性を守らないと体力・筋力はつきにくくなります。
身体が馴れてしまう
いつも同じ運動強度、同じ運動時間でウォーキングを行っていると身体が馴れてしまい、これ以上体力・筋力の向上が期待できなくなってしまいます。
頻度が足りない
世界保健機関(WHO)やアメリカスポーツ医学会(ACSM)では、体力・筋力をつけるには「週5回」のウォーキングは必要としています。
1回のウォーキングでは効果は出ない
体力や筋力をつけるためのウォーキングは、やはり継続しないと効果は出ません。
ウォーキングを継続し、繰り返し心肺機能や筋肉に負荷をかけることで、ウォーキングの効果が現れます。
1回のウォーキングでも、
- ストレス発散
- 不安感の解消
- 睡眠の質の向上
などの効果はあり、主に精神面に与える効果が期待できます。。
体力・筋力を上げるウォーキングのコツ
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ウォーキングで体力・筋力を上げるコツは4つです。
- ややキツイと感じる速さで行う
- 週3回30分はウォーキングを行う
- インターバル速歩を行う
- ノルディックポールを使う
ややキツイと感じる速さで行う
ウォーキングで体力・筋力を上げるために、「ややキツイ」と感じる速さで行いましょう。
「ややキツイ」と感じる速さでウォーキングを行うことで、体力・筋力の向上に必要な負荷を心肺機能と筋肉に掛けることができます。
「ややキツイ」と感じる運動強度は「中強度の運動」です。
中強度の運動は体力・筋力の向上だけでなく、ダイエット効果が高い特長があります。
「ややキツイ」の目安
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「ややキツイ」と感じる運動強度は、下記の表現で言い換えることができます。
- 軽く汗ばむ程度
- 運動中、おしゃべりする余裕がある
- にこにこする余裕がある
- 安静時心拍数+30~40拍
心拍数は運動強度と比例関係にあるため、正確な運動強度を把握するには心拍数が最適です。
心拍数(脈拍)の管理が行えるAppleWatchは、機種によって心電図も見ることが出来ます。
下記の記事では心電図の基本的な見方を紹介しています。
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週3回30分はウォーキングを行う
体力・筋力を上げるウォーキングは「週3回30分」行いましょう。
体力・筋力の向上に必要なウォーキングの頻度・時間は「週3回・最低20分」です。
体力・筋力をつけるには、やはり「継続」することが重要です。
朝に行うと継続しやすい
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週3回、且つ30分のウォーキングは朝の時間帯に行うと継続しやすいです。朝の時間帯は身体も頭も疲れていない状態だからです。
また、朝の時間帯のウォーキングは体力・筋力の向上だけでなく、
- 基礎代謝の向上
- ストレスの解消効果 大
- 不安感の解消
- 睡眠の質の向上
といった効果もあるため、心身の健康の増進に大変効果的です。
朝のウォーキングについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
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「インターバル速歩」をする
ウォーキングで体力・筋力をつけるために「インターバル速歩」を行いましょう。
インターバル速歩とは
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インターバル速歩とは、「早歩き」と「ゆっくり歩き」を交互に繰り返し行うウォーキングです。
インターバル速歩は「早歩き」が体力・筋力の向上、「ゆっくり歩き」が休憩の目的があります。
また、インターバル速歩は筋肉を鍛える効果もあるため、「筋トレウォーキング」とも呼ばれます。
インターバル速歩の詳しい方法は下記の記事をご覧ください。
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インターバル速歩の効果
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インターバル速歩は体力・筋力の向上だけでなく、下記の効果も認められています。
- 脂肪燃焼効果
- 生活習慣病の予防・改善
- ストレス解消
- 睡眠の質の向上
- 骨粗鬆症の予防
インターバル速歩の効果は科学的にも認められています。
下記のサイトでは、インターバル速歩の効果を示した論文をわかるやすく要約しています。インターバル速歩について、もっと知りたい方は是非ご覧ください。
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階段・坂道を活用する
ウォーキングで体力・筋力をつけるために、階段や坂道を活用しましょう。
階段や坂道のウォーキングは、平地をウォーキングするよりも運動強度が高くなります。運動強度が高くなるため、心肺機能と筋肉にしっかり負荷を掛けることができ、体力・筋力の向上を図ることが出来ます
下半身の筋肉全体を鍛えられる
坂道・階段を活用したウォーキングは、下半身の筋肉全体を鍛えることができます。
- 太もも
- ふくらはぎ
- お尻
- すね
- 股関節まわり
- 体幹(腹筋や背筋)
ノルディックポールを使う
ウォーキングで体力・筋力をつけるために、ノルディックポールを使いましょう。
ノルディックポールを使ったウォーキングを「ノルディックウォーキング」と言います。
ノルディックウォーキングとは
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ノルディックウォーキングは、専用のポールを使って歩くフィンランド発祥のウォーキング方法です。
ノルディックウォーキングはスキーのクロスカントリー選手が夏季トレーニングとして取り入れたのが始まりで、現在では全身運動として健康・体力向上に効果的なエクササイズとして広まっています。
ノルディックウォーキングの特長
ノルディックウォーキングは通常のウォーキングと比べて、下記のような特長があります。
- 上半身も使う
- 関節への負担が軽い
- エネルギー消費量が多い
- 姿勢の改善効果が高い
- 転倒予防効果が高い
ノルディックウォーキングは、通常のウォーキングと比べて全身の筋肉を使い、より高い運動強度を得られるため、持久力(体力)と筋力の向上に効果的です。
ノルディックウォーキングの効果
ノルディックウォーキングは体力・筋力の向上だけでなく、下記の効果が認められています。
- 上半身の筋力向上
- 脂肪燃焼効果
- 姿勢改善効果
- 腰痛の改善
- 膝痛の改善
ノルディックウォーキングの効果は科学的にも認められています。下記のサイトでは、ノルディックウォーキングの効果を示した論文の要約を紹介しています。
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ウォーキングでもっと体力・筋力を上げる方法
ウォーキングでもっと体力・筋力を上げるために、下記4つのポイントを実践しましょう。
- お腹をへこませて歩く
- 腕は肩甲骨から動かす
- お尻を意識する
- ウォーキング後はストレッチを行う
お腹をへこませて歩く
ウォーキングでもっと体力・筋力を上げるために「お腹をへこませて」歩きましょう。
お腹をへこませてウォーキングをすることで、
- インナーマッスルの筋力向上
- 腹筋の筋力向上
- 脊柱起立筋の筋力向上
といった効果があります。インナーマッスルや腹筋の筋力が向上することで、姿勢の改善やバランス能力の向上に繋がります。
ウォーキング中にお腹をへこませる際に意識したいポイントは2つです。
- ヘソを背骨に引き寄せるイメージでお腹を軽くへこませる
- 腰が反ったり猫背にならないように意識する
猫背を矯正したいなら「インナーマッスル」を鍛えましょう。インナーマッスルの鍛え方は下記の記事で紹介している筋トレを参考にして下さい。
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腕は肩甲骨から動かす
ウォーキングでもっと体力・筋力を上げるために「腕は肩甲骨から動かして」歩きましょう。
肩からではなく肩甲骨を意識して腕を振ることで
- 広背筋
- 僧帽筋
- 三角筋
- 肩甲骨まわりの筋肉
が働き、上半身の筋力向上が期待できます。
肩甲骨を動かすためには、「肘を後ろに引く」ことがポイントです。
肩甲骨まわりの筋肉は肩こりに強く関わります。肩甲骨を動かすことで肩こりの予防・改善にもなります。
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お尻を意識する
ウォーキングでもっと体力・筋力を上げるために「お尻を意識して」歩きましょう。
ウォーキングは足の筋肉だけでなく、お尻(大殿筋)を意識することで推進力が増し、よりパワフルな歩行になります。
お尻の筋肉を使ったウォーキングは、
- 大殿筋(お尻)
- ハムストリングス(太もも後面)
の筋力が向上します。
ウォーキング中にお尻の筋肉を使うには、
- 大股で歩く
- 地面を後方に蹴ることを意識する
がポイントです。
ウォーキングの後にストレッチを行う
ウォーキングでもっと体力・筋力を上げるためにウォーキング後はストレッチを行いましょう。
ウォーキングで体力・筋力をつけるにはなによりも「継続」することが大切です。継続するためには怪我を防がなければなりません。
ウォーキング後にストレッチを行うことで、
- 疲労回復
- 筋肉の柔軟性向上
といった効果があり、怪我を未然に防ぐことができます。
下記の記事では脚の疲労を解消するストレッチを紹介しています。ウォーキング後のストレッチで取り入れましょう!
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まとめ
- 「ウォーキングでは体力・筋力がつかない…」のには理由があります。
- 体力や筋力をつけるには、「運動強度」、「運動時間」、「負荷の漸増」がポイントです。3つの内どれか一つでも足りないとウォーキングの効果を得ることができません。
- この記事ではウォーキングで体力・筋力を上げる歩き方のコツを紹介しました。
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