- 心筋梗塞はゴルフ場での発症が多い病気です。
- ゴルフ中の心臓への急激な負担や精神的ストレスが原因です。
- この記事ではゴルフ場で心筋梗塞を起こしやすい状況や心筋梗塞を起こさないための対策を紹介しています。
心筋梗塞は心臓の血管である冠動脈(かんどうみゃく)が完全に詰まってしまうことで起きる病気で、ゴルフ場で発症する人がとても多いことが特徴です。
この記事は、
- 心筋梗塞について
- ゴルフ中に心筋梗塞を発症する人が多い理由
- 心筋梗塞を発症しやすい場面
- ゴルフ中の心筋梗塞を防ぐ方法
を紹介します。心筋梗塞対策をしっかり行い、ゴルフを楽しみましょう!
心筋梗塞について
ここでは簡単に心筋梗塞について紹介します。
心筋梗塞とは
心臓の血管が塞がった状態
心筋梗塞とは、心臓の筋肉に血液が十分に行き渡らなくなり、その部分が壊死する病気です。
心臓の筋肉(心筋)は、血液によって酸素と栄養が供給されています。しかし、動脈硬化などによって、心臓の血管が狭くなったり、詰まったりすると、心臓の筋肉に十分な血液が行き渡らなくなり、心筋梗塞を発症します。
激しい痛みに襲われる
心筋梗塞を発症すると激しい胸の痛みなどに襲われます。
心筋梗塞の症状は、
- 胸の痛み
- 息切れ
- 吐き気
- 嘔吐
- 冷や汗
などです。これらの症状が現れた場合は、すぐに救急車を要請して下さい。心筋梗塞は、早期発見、早期治療が鍵を握ります。
発症する原因
心筋梗塞は、
- 高血圧
- 糖尿病(高血糖状態・耐糖能異常)
- 高コレステロール血症(脂質異常症)
を原因としています。
これらの病気を既に持っていて、外的な影響によって心筋梗塞が引き起こされます。
前兆があることも
心筋梗塞には前兆があることもあります(前兆がないこともあります)。
胸の痛みや違和感だけでなく、
- 背中の痛み
- みぞおちの痛み
- 肘の痛み
- 歯のしびれ
など、心筋梗塞の前兆は胸から離れた場所でも痛みや違和感が生じることがあります。
心筋梗塞の原因
高血圧・高コレステロール血症・糖尿病・喫煙
高血圧、高コレステロール血症、糖尿病、喫煙は心筋梗塞の危険因子です。
これらの病気を複数抱えてしまうと、心筋梗塞の危険度がより高くなってしまいます。
肥満
肥満は高血圧、高コレステロール血症、糖尿病の原因となるため、心筋梗塞の原因にもなります。
肥満度はBMI(BodyMassIndex)で表します。
BMIは22が正常です。BMIが25を超えると「肥満」とされ、心筋梗塞の危険度も高くなります。
ストレス
ストレスも心筋梗塞の原因です。ストレスを感じると、血圧や心拍数が上昇し、血管が収縮することにより、心臓への血流が悪くなり、心筋梗塞のリスクが高まります。
ストレスは食生活や運動習慣の乱れを招く可能性があります。食生活の乱れは肥満や高血糖などを引き起こし、運動習慣の乱れは筋肉量の減少を起こします。これらによって心筋梗塞のリスクが高まります。
負けず嫌いな人
負けず嫌いな性格は心筋梗塞を起こしやすいとも言われています。
競争心が強い人は、完璧主義でストレスを抱えやすい特徴もあります。
ゴルフ中に心筋梗塞を発症する人が多い理由
ここでは、なぜゴルフ場で心筋梗塞を発症する人が多いのかを紹介します。
寝不足で行うから
寝不足でゴルフを行うと、心筋梗塞を発症しやすくなります。
ゴルフは早朝からプレーすることが多いため、普段よりも早く起きる人もいると思います。
寝不足は自律神経を乱す
寝不足は、血圧や心拍数を調節する自律神経のバランスを乱します。血圧と心拍数が高いだけで心臓に負担が掛かっています。
そのため、寝不足の状況は心筋梗塞を起こしやすくなります。
自律神経とは、自分の意思とは関係なく、生命維持に必要な臓器や組織の働きを調節する神経です。自律神経は、交感神経と副交感神経の2つに分かれています。
ストレッチは自律神経を整える効果があります。ストレス解消やリラックス効果がストレッチにはあるからです。是非お試しください。
お酒が残った状態で行うから
前日に飲んだお酒が残っている状況は心筋梗塞が発症しやすい状況です。
飲酒は脱水を引き起こす
お酒を飲んだ次の日の朝は「脱水」の状態となっています。
脱水は血液がドロドロな状態
脱水の状態は、血液がドロドロしています。血液がドロドロな状態は血流が悪く、血管が詰まりやすく心筋梗塞を発症しやすい状態です。
前日にお酒を飲むと次の日脱水状態で、ゴルフ場で心筋梗塞を起こしやすくなります。
40歳以上の人が多いから
心筋梗塞は40歳以上の男性が発症しやすい病気です。
心筋梗塞は40歳を超えると発症しやすい
40歳以上になるとこれまでの生活習慣が原因で、動脈硬化が進み、心筋梗塞を起こしやすくなっています。
動脈硬化は血管が脆くなった状態です。脆い血管は傷つきやすい特徴があり、血管が傷つくことは心筋梗塞の原因となります。
ゴルフ愛好家は40歳以上の人が多い
ゴルフを行うのは40歳以上の方が多いとするデータがありますが、これは丁度心筋梗塞を発症しやすい年齢と重なります。
40歳以上で喫煙していて、イライラしやすい、寝不足だと感じる場合は心筋梗塞のリスクがかなり高い状態です。
心筋梗塞を起こりやすい状況・場面
心筋梗塞はゴルフ場で起こりやすい病気ですが、特に起こりやすい状況、場面があります。
ティーショット
ティーショットの場面は心筋梗塞を発症しやすい状況です。
ティーショットは力みやすい
ティーショットを打つ際に、力みや息止めを自然と行ってます。
力みや息止めを行うことで、心臓に急激な負担を掛けてしまいます。この急激な負担が心筋梗塞を起こしやすくなります。
1・2番ホールは要注意
特に1番ホールや2番ホールなどゴルフを開始した直後はティーショットによる心筋梗塞が起こりやすい状況です。心臓の準備が十分に出来ていない状況だからです。
ティーショット、特にプレー直後は特に注意が必要です。
グリーン
グリーン上は力みや息止めをしやすく、精神的なストレスも掛かりやすいため、心筋梗塞が起こりやすい状況です。
グリーンは精神的ストレスがかかる
特にプレー終盤でスコアの良し悪しに影響が出る場面では相当精神的にストレスが掛かります。
グリーン上での力みや息止め、精神的ストレスは心筋梗塞の原因になることがあります。
暑い日
暑い日はたくさん汗をかいて、脱水状態となるため心筋梗塞を起こしやすくなります。脱水状態の血液はドロドロしており、いつ詰まってもおかしくはないような状態です。
暑い日は熱中症対策も必要です。熱中症対策は下記の記事を参考にして下さい。
寒い日
寒い日はヒートショックを起こしやすいため、心筋梗塞を起こしやすくなります。
ヒートショックに要注意
ヒートショックとは暖かい所と寒い所の寒暖差によって、血圧が急激に変動し、心臓や血管に負担を掛ける現象をいいます。
ヒートショックを起こしやすい人
ヒートショックは特に、
- 40歳以上
- 喫煙者(長期間の喫煙歴がある)
- 高血圧
- 高コレステロール血症
- 糖尿病
- 肥満
のどれかに当てはまる人はリスクが高くなりますので、対策が必要となります。
高血圧はストレッチで改善することができます。詳しくは下の記事をご覧ください。
心筋梗塞の発症を防ぐ方法
ここからはゴルフ場での心筋梗塞の発症を防ぐために7つの対策を紹介します。
早く寝る
ゴルフの前日は早く寝ましょう。睡眠不足は心筋梗塞を起こしやすくします。
7~8時間の睡眠をとる
睡眠時間は7~8時間が理想です。
どうしても早い時間に眠れないという場合は、一緒にゴルフをプレーする仲間と相談して、ゴルフの開始時間を遅くしましょう。
睡眠の質を上げるにはストレッチがオススメです。就寝前にストレッチを行うことで、体がほぐれ、気持ちをも落ち着き、寝付きが良くなります。
ゴルフの前日はお酒を控える
ゴルフの前日はできるだけお酒は控えましょう。深酒や日をまたぐほどの飲酒は禁物です。
夜ごはんの際に少量のお酒を飲んだ場合は、脱水を防ぐために就寝前と起床後にコップ1杯のお水を飲んでください。
プレー前に血圧を測る
ゴルフ場の出発する前に自宅で血圧を測りましょう。血圧は心臓の状態や体調を反映するからです。
いつもの血圧の数値と変わりなければ問題ありません。
血圧の数値に要注意
血圧の数値が、
- 上の血圧 180mmHg以上
- 下の血圧 110mmHg以上
のどちらか、または両方に当てはまった場合はゴルフを中止するか、時間を空けて再度血圧を測定して下さい。
血圧が上記の数値である場合、心臓に相当負担が掛かっています。
小型の血圧計やスマートウォッチを使う
ゴルフ場でも血圧を測定したい場合は、小型の血圧計や血圧を測定できるスマートウォッチを身につけるのがおすすめです。
細目に水分補給を行う
脱水は血液をドロドロにし、心筋梗塞が起こりやすい状況を作ります。脱水を防ぐには細目な水分補給です。
プレーの前後やプレー中いつでも水分が摂れるよう、ご自分の近く飲み物を置いておきましょう。
塩分も摂取する
夏の暑い時は汗で水分だけでなく、塩分も失われます。お水では塩分を補給できないので、スポーツドリンクがおすすめです。
スポーツドリンクが甘すぎると感じる場合は、水で薄めたものを水筒に入れてゴルフ場へ持っていきましょう。
力みをとる
ティーショットの前とグリーン上は息こらえや力みが出やすい状況です。
深呼吸をする
息こらえを防ぐために、意識して深呼吸を行いましょう。
深呼吸をするだけで、気持ちも落ち着き、心臓の負担も和らげることができます。
グーパー体操
力みをとるために10秒あれば行える手の力みを取るには「グーパー体操」を行いましょう。手を握る、ひらくを繰り返すだけです。
手を握る時に力を入れて、手をひらくときは力を抜く。ここがポイントです。この力の強弱を意識して10回グーとパーを繰り返すと手の力みを取ることができます。
肩のアップダウン体操
肩や腕、上半身全体の力みを取りたい場合は「肩のアップダウン体操」を行いましょう。
両肩をあげて、一気にストンと肩をおろすだけです。
肩を上にあげる時に力を入れて、肩をおろすときに力を抜くのがポイントです。肩のアップダウン体操も10回肩の上げ下ろしを繰り返しましょう。
ウォーキングを行う
心筋梗塞を防ぐ準備体操として、ウォーキングを行いましょう。
ウォーキングやジョギングを行うことで心拍数と血圧が上がります。準備体操の時に心拍数と血圧を一度上げておくことで、ゴルフ中に急激に心拍数と血圧が上昇するのを防ぐことができます。
ウォーキングやジョギングは10~15分程で十分です。10~15分動けば心臓も準備が出来ますし、筋肉もほぐすことができます。
AppleWatchを活用する
AppleWatchでゴルフ中の心拍数を確認することで、心臓にどのくらい負担が掛かっているか把握できます。
AppleWatchでは心電図を見ることもできるので、動悸がした時や心拍数が上がった時に不整脈が出現していないか確認もできます。
不整脈の見分け方については下の記事で紹介していますので、参考にして下さい。
まとめ
- 心筋梗塞はゴルフ場での発症が多い病気です。
- ゴルフ中の心臓への急激な負担や精神的ストレスが原因です。
- この記事ではゴルフ場で心筋梗塞を起こしやすい状況や心筋梗塞を起こさないための対策を紹介しました
コメント