内臓脂肪を本気で減らす運動TOP10|健康診断が気になる40代以上の男性へ

【この記事でわかること】

  • 内臓脂肪が落ちやすい運動の特徴
  • 科学的に効果が認められている内臓脂肪を落とす運動TOP10
  • 40代以上でも安全に続けるためのポイント

私は医療系運動指導士として病院やスポーツジムで活動しています。

健康診断で、

  • 内臓脂肪が多いですね
  • 腹囲が基準値を超えています

そんな指摘を受けて、運動を考え始めた40代以上の男性は少なくありません。

内臓脂肪は、見た目の問題だけでなく、

  • 高血圧
  • 脂質異常症
  • 糖尿病

などの生活習慣病と深く関係しています。

一方で内臓脂肪は、正しい運動を行えば比較的落としやすい脂肪でもあります。

この記事では、運動科学や研究報告をもとに、内臓脂肪減少効果が高い運動をランキング形式(10位→1位)で紹介します。

*本ランキングは、以下の観点から総合的に評価しています。

  • 内臓脂肪減少効果(研究・報告の多さ)
  • 40代以上の男性にとっての安全性
  • 続けやすさ(現実的に継続可能か)
目次

内臓脂肪を本気で減らす運動TOP10

第10位:体幹トレーニング

体幹トレーニング自体の脂肪燃焼量は大きくありませんが、姿勢の安定性や動作効率を高めることで、日常生活全体の活動量を底上げする効果があります。

体幹が安定すると、歩行や有酸素運動時の無駄な力みが減り、結果としてエネルギー消費が高まりやすくなります。

内臓脂肪を直接落とすというより、内臓脂肪が落ちやすい体の土台を作る運動と位置づけられます。

体幹トレーニング プランク

  1. うつ伏せの状態から肘を肩の真下につく
  2. 前腕とつま先で体を支える
  3. 頭からかかとまで一直線を意識する
  4. お腹とお尻に軽く力を入れる
  5. 自然な呼吸を続けながら姿勢をキープする
  6. 20〜30秒を目安に行う
  • お腹を軽くへこませる意識
  • 呼吸を止めない
  • 無理に長くやらない

この3点を守ることで、内臓脂肪が落ちやすい体づくりにつながります。

第9位:ラジオ体操

引用 https://www.city.shiojiri.lg.jp/soshiki/28/3023.html

ラジオ体操は運動強度こそ高くありませんが、全身をリズムよく動かすことで血流を促進し、活動量を確保しやすい運動です。

連続して行うことで軽い有酸素運動となり、運動習慣がない人にとっては内臓脂肪減少の第一歩として有効です。
特に「毎日続けやすい」点が評価されています。

ラジオ体操のポイント

  • 動きを大きくする
  • 呼吸を止めない
  • 毎日同じ時間に行う

これらを意識すると、運動習慣が定着しやすくなり、内臓脂肪を減らすための土台づくりとして非常に役立ちます。

第8位:階段昇降

階段昇降は、太ももやお尻といった大きな筋肉を使う有酸素運動です。そのため、短時間でもエネルギー消費量が高くなります。

これらの大筋群を使うことで、糖や脂肪の利用効率が高まり、内臓脂肪の減少につながります。日常動作として取り入れやすい点も強みです。

階段昇降のポイント

  • 安全第一で行う
  • 足裏全体で踏み込む
  • 呼吸を止めず、苦しくなったらペースを落とす
  • 下りは無理をせず、上りを中心に行う。余裕があれば一段飛ばしで登る。
  • 1〜2階分でもOK。できる範囲で続ける

階段昇降は、無理に頑張らず「安全・呼吸・継続」を意識することで、内臓脂肪対策として非常に有効な運動になります。

第7位:HIIT(高強度インターバルトレーニング)

高強度と休息を繰り返すHIITは、短時間でも脂肪酸の動員が大きく、内臓脂肪の減少が報告されています。

特に運動後も代謝が高まる「アフターバーン効果」が期待できる点が特徴です。

ただし40代以上では負荷管理が重要なため、修正版として順位を下げています。

下記はHIITの具体例を紹介しています。

HIIT① ランジスクワット

  • 足を前後に開き、後ろ脚の膝を軽く曲げる
  • 上体はまっすぐ保ち、ゆっくり動作する

太もも・お尻の大筋群を使い、エネルギー消費を高めます。

HIIT② サイドニーアップ

  1. 両手を頭の横、または軽く構える
  2. 体を横に倒しながら、同じ側の膝を横方向に引き上げる
  3. ゆっくり元に戻し、左右交互に行う

体をひねりすぎず、「体側を縮める」意識で行うことで、体幹の安定性が高まり、内臓脂肪対策としての運動効率も上がります。

HIIT③ バーピージャンプ

  • 立位 → 軽くしゃがむ → 立ち上がる動作を連続
  • ジャンプがきつい場合は、ジャンプなしでもOK

全身を使い、短時間で運動量を確保できます。

HIITの時間・セット・強度の設定方法

  • 各種目 20〜30秒 行う
  • 種目間の休憩は 10~15秒
  • 3種目を1セットとして 2〜3セット
  • 「キツイ」と感じる強度まで追い込む

下記の記事ではより詳しくHIITの方法(トレーニングと休憩時間の設定方法など)を紹介しています。HIITで狙った効果を出したい人必見です!

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第6位:水中ウォーキング

水中では水の抵抗によって陸上よりもエネルギー消費が増えやすくなります。同時に浮力により関節への負担が軽減されます。

この「高消費・低負担」の特性により、肥満傾向や膝痛のある人でも継続しやすく、内臓脂肪減少につながります。

水中ウォーキングの方法

引用 https://zenshin-seikei.com/blog/archives/2778
  • 水位はみぞおち〜胸の下あたりを目安にする
  • 腕を前後・横にしっかり振りながら歩く
  • かかとから着地し、足裏全体で蹴り出す
  • 会話が少しきつい程度のペースで行う
  • 20〜30分を目安に続ける

水中ウォーキングは、水の抵抗によって陸上よりエネルギー消費が高くなりやすいのが特徴です。

また、浮力により関節への負担が少ないため、体重が気になる人や膝・腰に不安がある人でも安全に続けやすい運動です。

第5位:スクワット

スクワットは下半身の大筋群を使うため、筋トレの中でもエネルギー消費量が大きい運動です。

筋肉を使うことでインスリン感受性が改善し、糖が脂肪として内臓に蓄積されにくくなります。その結果、内臓脂肪と強く関連する代謝異常の改善が期待できます。

スクワットのポイント

  1. 足を肩幅程度に開いて立つ
  2. つま先はやや外向きにする
  3. 椅子に座るようにお尻を後ろへ引きながらしゃがむ
  4. 太ももが床と平行手前まで下ろす
  5. かかと全体で床を押し、元の姿勢に戻る
  6. 10〜15回を1セットとして行う
  • 膝がつま先より大きく前に出ないよう意識する
  • 立ち上がるときに息を吐く
  • 反動を使わず、ゆっくり動く

これらを守ることで、腰や膝への負担を減らしながら、脂肪燃焼・代謝改善効果を高めることができます。

下記の記事では科学的に認められている「痩せるスクワット」の方法を紹介しています!

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第4位:サーキットトレーニング

筋トレと有酸素運動を組み合わせることで、脂肪燃焼と筋刺激を同時に行える点が特徴です。

血糖や中性脂肪の改善効果も報告されており、内臓脂肪だけでなく生活習慣病リスク全体を下げる運動として評価されています。

サーキットは「中強度で続ける」、HIITは「高強度と休憩を繰り返す」運動です。

下記ではサーキットトレーニングの具体例を紹介します。

サーキットトレーニング① サイドランジ

  1. 足を横に大きく踏み出し、お尻を後ろへ引く
  2. 膝はつま先と同じ方向に向ける
  3. 左右交互に30秒間行う

内もも・お尻を中心に、大筋群を刺激します。

サーキットトレーニング② その場でジョギング

  1. その場で軽く足踏みするように走る
  2. 腕を自然に振り、リズムよく行う
  3. 息が少し弾む程度を目安に
  4. 30秒間行う

心拍数を上げ、有酸素要素を加えます。

サーキットトレーニング③ バックキック

  • 立った状態で、かかとをお尻に近づけるように蹴り上げる
  • 上体は起こしたまま、反動を使いすぎない
  • 左右交互に30秒間行う

太もも裏とお尻を使い、下半身全体を刺激します。

サーキットトレーニングのポイント

  • ①〜③を休憩なしで連続して行う
  • 1周を1セットとする
  • セット間は1分休憩
  • 2〜3セット行う
  • 合計 10分前後 が目安

きつすぎない強度でOK。サーキットトレーニングは、全身をバランスよく動かしながら内臓脂肪対策ができる運動です。

第3位:自転車エルゴメーター

心拍数を一定に保ちやすく、中強度の有酸素運動を安定して行えるため、内臓脂肪の分解が持続しやすい運動です。

関節への衝撃が少ないことから、40代以上でも安全に継続でき、結果として内臓脂肪減少につながります。

自転車エルゴメーターは、心拍数を安定して保ちやすいのが最大のメリットです。

自転車エルゴメーターのポイント

  • サドルの高さは、ペダル最下点で膝が軽く曲がる位置に合わせる
  • 背すじを伸ばし、肩の力を抜く
  • ペダルは足裏全体で踏む
  • 会話が少しきつい程度の強度でこぐ
  • 一定のリズムで20〜40分続ける

膝や腰への衝撃が少ないため、体重が気になる人や関節に不安がある人でも安全に継続しやすい運動です。

下記の記事ではエアロバイクを使ったHIITの方法を紹介しています。ダイエット効果もあり、飽きずに出来るのでおk進めです!

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第2位:インターバル速歩

速歩とゆっくり歩きを交互に行うことで、脂肪酸動員と心肺刺激の両方が高まります。

一定ペースの歩行よりも内臓脂肪面積の減少が大きいことが報告されており、効率と安全性のバランスが非常に優れています。

インターバル速歩のポイント

  • まずゆっくり歩きで体を温める
  • 次に、やや速いペースで歩く(息が少し弾む程度)
  • 速歩3分 → ゆっくり歩き2分を1セットとする
  • これを4〜6セット繰り返す
  • 合計 20〜30分 を目安に行う

無理にスピードを上げる必要はありません。「速い」と「ゆっくり」を切り替えることが、安全かつ効率よく内臓脂肪を減らすコツです。

インターバル速歩のより詳しい方法は下記の記事で紹介しています!

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第1位:中強度の有酸素運動(速歩・ジョギング)

内臓脂肪減少に関する研究で、最も一貫して効果が示されているのが中強度の有酸素運動です。

  • 脂肪酸の動員
  • インスリン感受性の改善
  • エネルギー消費量の確保

という内臓脂肪減少に必要な条件を最もバランスよく満たす運動であることが、1位とした最大の理由です。

中強度の設定方法① 目標心拍数を知る

目標心拍数(カルボーネンの式)を計算する

中強度の有酸素運動では、目標心拍数の目安を知っておくと安全で効果的です。

あなたの目標心拍数(中強度)

— ~ — 拍/分

※カルボーネンの式(安静時心拍数60拍/分で算出)
目安:最大心拍数=220−年齢

中強度の設定方法② 脈拍を測る

引用 https://www.tcm.ac.jp/blog/kyukyu/2020/11/16/
  • 片手の親指側の手首に反対の手の指先を当てる
  • 人差し指と中指の2本で軽く押さえる
  • ドクドクと拍動を感じる位置を探す
  • 15秒数えて×4(または30秒×2)で1分の脈拍を求める

親指で測ると自分の脈を感じてしまいます。人差し指と中指で測りましょう。

また、動いていると正確に測定できません。立ち止まってから測るようにしましょう。

中強度の設定方法③ Borgスケール「ややキツイ」を目安にする

引用 https://www.hamaspo.com/monthly/20200529-01

心拍数が分からない場合は、Borgスケールで「13(ややきつい)」を目安にすると、安全に中強度の運動が行えます。Borgスケールとは運動中の主観的なきつさを数字で表す方法です。

Borgスケール 13(ややきつい)は、

  • 息は弾むが、会話は短くできる
  • 「長くは続けられそう」と感じる強さ

です。

まとめ|内臓脂肪は正しい運動選びで確実に減らせる

内臓脂肪は、運動に反応しやすい脂肪です。

有酸素運動を中心に、筋トレを適切に組み合わせることで、健康診断の数値改善も十分に期待できます。

まずは、ランキングの中から「できそうな1つ」を選び、今日から始めてみてください。

参考文献

  • 日本肥満学会:肥満症診療ガイドライン
  • 日本体力医学会:運動療法に関する提言
  • Ross, R. et al. (2000).Reduction in obesity and related comorbid conditions after diet-induced weight loss or exercise-induced weight loss.
  • Slentz, C. A. et al. (2004).Effects of the amount of exercise on body weight, body composition, and measures of central obesity.
  • Irving, B. A. et al. (2008).Effect of exercise training intensity on abdominal visceral fat and body composition.
  • Ohkawara, K. et al. (2007).A dose–response relation between aerobic exercise and visceral fat reduction.
  • Wewege, M. et al. (2017).The effects of high-intensity interval training vs. moderate-intensity continuous training on body composition.
  • Guidelines on physical activity and sedentary behaviour.
  • American College of Sports Medicine (ACSM).
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この記事を書いた人

ご覧頂きありがとうございます。
スポーツインストラクター|健康運動指導士|心臓リハビリテーション指導士|ヨガインストインストラクター|スポーツジム・病院勤務|読書好き|漫画も好き|名言が好き|運動・健康について情報発信|YouTubeでトレーニング動画配信中

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