膝に不安がある人でも安心!痩せるスクワットの3つのコツ

【この記事でわかること】

  • 膝に負担をかけないスクワットのやり方
  • 膝に不安があっても痩せられる3つの工夫
  • スクワット後に行いたい疲労回復ストレッチ

私は医療系運動指導士として病院やスポーツジムで活動しています。

「スクワットで痩せたいけど、膝が痛くなるのが心配…」

そんな不安を抱えていませんか?

スクワットは下半身の筋肉を効率的に鍛え、基礎代謝を高めて痩せやすい体をつくるのに非常に効果的です。しかし、フォームを間違えると膝に負担がかかり、痛みやケガにつながることも。

この記事では、運動指導士の視点から 膝に優しい“痩せるスクワットの3つのコツ” を紹介します。

正しく行えば膝を守りながら脂肪を燃やし、安心して続けられる運動になります。

目次

膝が痛くならない“痩せるスクワット”3つのコツ

膝に不安がある方でも安心して行えるスクワットのために、大切な3つのポイントを解説します。

① 膝を前に出さない

膝がつま先より前に出ると、膝関節に大きな負担がかかります。お尻を後ろに引くようにして腰を落とすことで、膝を守りながら下半身を鍛えられます。

  • 椅子に腰かけるようにしゃがむイメージ
  • 膝よりもお尻の位置を意識

鏡を見ながら行うとフォーム確認ができ、膝が前に出るクセを防げます。

② 深くしゃがみすぎない

「深くしゃがむほど効果的」と思われがちですが、膝に不安がある人は無理に深くしゃがむ必要はありません。太ももが床と平行になるくらいで十分です。

  • 膝に違和感がある場合は「浅めスクワット」でも効果あり
  • 回数や継続が大切

海外の研究では「膝痛がある人には45度程度の浅いスクワットでも十分効果がある」とされています。

スクワットを行う目的によってスクワットの方法は変わります。下記の記事では「目的別に選ぶスクワットのフォーム」を研究した論文を翻訳・要約し、紹介しています!

note(ノート)
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③ 足幅を広くして安定させる

足を肩幅よりやや広めに開くと、膝への負担が分散されます。さらに内ももやお尻も鍛えられ、痩せる効果もアップ。

  • 足を肩幅より広く開き、つま先はやや外側に向ける
  • 安定感が増し、膝のブレを防げる

ヨガマットを敷くと足元が滑りにくくなり、関節にやさしい環境でスクワットできます。

なぜスクワットは痩せるのか?

スクワットは「痩せる運動」として代表的です。理由は以下の通りです。

下半身の大きな筋肉を動かすから

人間の筋肉の約70%は下半身に集中しています。

特に太もも(大腿四頭筋・ハムストリングス)やお尻(大殿筋)は大きな筋肉で、ここを鍛えると基礎代謝が大きく上がります。

  • 基礎代謝が上がる → 何もしなくても消費するカロリーが増える
  • 下半身を鍛えると「太りにくく痩せやすい体」に変わる

大腿四頭筋は「人体で一番大きな筋肉」。効率的に鍛えることで脂肪燃焼効果も最大化します。

有酸素と筋トレの両方の要素がある

スクワットを繰り返す動作は心拍数を上げるため、筋トレでありながら有酸素運動の効果も持っています。

  • 脂肪燃焼を助ける
  • 筋肉量アップと心肺機能の強化を同時に狙える

「筋トレ+有酸素」が一度にできるのは効率的。時間がない人にもスクワットは最適です。

「せっかくだから有酸素運動も取り入れたい!」という方にはスロージョギングがオススメ。スロージョギングは膝にも優しく、ウォーキングよりも脂肪燃焼効果も高い特長があります。詳しくは下記の記事へ!

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成長ホルモンの分泌が促される

スクワットのように大きな筋肉を動かす運動は「成長ホルモン」の分泌を促進します。成長ホルモンは脂肪分解を助け、筋肉の修復・増強を支えてくれます。

  • 成長ホルモン → 脂肪をエネルギーに変える
  • 筋肉が増える → 基礎代謝がさらにアップ

強度の高い運動後には「アフターバーン効果」があり、運動を終えた後も数時間は脂肪が燃えやすい状態が続きます。

アフターバーン効果について、詳しくは下記の記事で紹介しています!

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姿勢改善による代謝効率アップ

スクワットでは体幹や背筋も同時に使うため、姿勢の改善につながります。姿勢が良くなると呼吸が深くなり、酸素摂取量が増えて脂肪燃焼効率が高まります。

  • 背筋が伸びる → 呼吸が深くなる
  • 酸素摂取量が増える → 脂肪燃焼効率アップ

姿勢改善は「見た目が痩せて見える」効果もあり、ダイエット効果+スタイルアップの両方が得られます。

下半身の血流改善でむくみ解消

スクワットでは太ももやお尻などの大きな筋肉を繰り返し動かすため、下半身全体の血流が促進されます。これにより、血液やリンパの流れがスムーズになり、むくみの軽減や冷えの改善にも役立ちます。

  • 大きな筋肉を動かす → 下半身の循環が活性化
  • 血流改善 → 老廃物が排出されやすくなる
  • むくみが減ることで脚がスッキリ見える

ふくらはぎは「第2の心臓」と呼ばれますが、スクワットで太もも・お尻の筋肉を動かすことも血液循環をサポートします。結果として下半身全体の代謝改善につながります。

膝に優しいスクワットの実践法

回数とセット数の目安

膝に不安がある人は「回数よりも質」を重視するのがポイントです。無理にたくさんやる必要はなく、正しいフォームで少ない回数をコツコツ続けるほうが効果的です。

  • まずは 1日10回×2〜3セット から
  • 痛みがなければ、週に3〜4日程度を目安にする
  • 慣れてきたら回数を増やすのではなく「フォームの精度」を意識

「毎日やらなければ」と思うと負担になりがち。最初は“週に数回でもOK”という気持ちで始めましょう。

痩せるために必要な強度

スクワットは膝にやさしく行うことが大切ですが、「楽すぎる」と筋肉が十分に使われず、痩せる効果も出にくくなります。

膝を守りながら、適度に“きつさ”を感じる強度で行うことが重要です。

  • 立ち上がるときに「太ももやお尻に効いている」と感じる程度が目安
  • 息が少し弾むくらいがちょうど良い
  • 回数を増やすより「じっくりゆっくり動作」を意識すると強度を上げやすい

「10回で楽にできる強度」では筋肉に十分な刺激が入らないことも。10回で少し疲れるくらいを目安にすると、筋肉の成長と代謝アップにつながりやすいです。

膝を温めてから行う

膝に不安がある人は、いきなりスクワットを始めるのではなく、軽く体を温めてから行うと安全です。

  • その場で足踏みや軽いストレッチで膝周りをほぐす
  • 冷えた状態で急に動かすと関節や靭帯に負担がかかる
  • ウォーミングアップで血流を促進 → 膝が動きやすくなる

ホットパックや蒸しタオルで膝を温めてからスクワットを行うのもおすすめです。膝が柔らかく動きやすくなります。

フォームを確認する工夫を取り入れる

自己流で続けると、知らないうちに膝に負担がかかるフォームになっていることがあります。

  • 鏡の前でフォームをチェック
  • 壁に背中を近づけて行い、膝が前に出すぎないよう意識
  • 動画を撮って自分のフォームを確認するのも効果的

フォームの乱れは膝痛の最大の原因。ちょっとした工夫で長く安全に続けられます。

下記の記事では正しいスクワットの方法をより詳しく紹介しています!

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サポートアイテムを活用する

膝に不安がある方は、道具を使うことで安全性がグッと上がります。

  • 椅子に腰かけるようにスクワットを行う → 膝の位置が安定する
  • 膝用サポーターを使うと安心感アップ
  • クッションやヨガマットを敷くと膝や腰の負担軽減

「椅子スクワット」は膝が前に出にくく、正しいフォームの習得にも役立ちます。初心者や膝が弱い人に最適です。

スクワット後におすすめ!脚のだるさ解消ストレッチ

スクワットを続けていると、太ももやお尻に疲労がたまりやすくなります。そのまま放置すると疲労が蓄積し、膝への負担も増えてしまいます。

そこでおすすめなのが、クールダウンとしてのストレッチ。私のYouTubeチャンネルでは 「脚のだるさ解消ストレッチ」 を公開しています。

スクワット後に取り入れることで、筋肉のこわばりを和らげ、疲労回復を促す効果があります。

まとめ|膝に負担をかけないスクワットで痩せよう

スクワットは正しく行えば「痩せる運動」として非常に優秀ですが、膝に不安がある人はフォームの工夫が欠かせません。

  • 膝を前に出さない
  • 深くしゃがみすぎない
  • 足幅を広く安定させる

この3つを守れば、膝を守りながら安全に痩せる効果を得られます。さらに、スクワット後には「脚のだるさ解消ストレッチ」を行い、疲労を残さない工夫をしていきましょう。

無理をせず、自分の体に合ったスクワットを続けることが、健康的に痩せるための近道です。

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この記事を書いた人

ご覧頂きありがとうございます。
スポーツインストラクター|健康運動指導士|心臓リハビリテーション指導士|ヨガインストインストラクター|スポーツジム・病院勤務|読書好き|漫画も好き|名言が好き|運動・健康について情報発信|YouTubeでトレーニング動画配信中

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