- 心臓病の発症、再発予防のために腹式呼吸を行いましょう。
- 腹式呼吸は心臓病の原因である高血圧やストレス、肥満、自律神経の乱れを改善します。
- この記事では腹式呼吸のやり方と腹式呼吸について紹介しています。
腹式呼吸で心臓病の発症、再発を防ぎましょう!腹式呼吸は心臓病の原因である高血圧やストレスを改善する効果があります。
この記事では、
- なぜ腹式呼吸が心臓病を防ぐのか
- 腹式呼吸の正しい方法
を紹介します。腹式呼吸について理解を深め、腹式呼吸で心臓病を予防しましょう。
なぜ腹式呼吸は心臓病を予防できるのか
まずは腹式呼吸が心臓病を予防できる理由を紹介します。
腹式呼吸とは
腹式呼吸とは
腹式呼吸とは、横隔膜を使って行う呼吸法です。
腹式呼吸では息を吸うときに横隔膜を下げて肺に空気を入れ、息を吐くときに横隔膜を上げて肺から空気を出します。
呼吸は2種類ある
呼吸の方法は2種類あります。
- 腹式呼吸:横隔膜を上下に動かして行う呼吸法
- 胸式呼吸:横隔膜を上下に動かさない呼吸法
腹式呼吸は横隔膜を動かす呼吸法であるのに対して、胸式呼吸は「肋間筋」を使った呼吸法です。肋間筋は肋骨の間にある筋肉で、肋骨を上下に動かします。
肋間筋を含めた呼吸に関わる筋肉を「呼吸筋」と言います。呼吸筋が疲れていると呼吸が浅く、疲れやすかったり、イライラしやすくなります。呼吸深くするには呼吸筋ストレッチがおすすめです。
腹式呼吸のメリット
腹式呼吸は体内にたくさんの空気を取り込める
腹式呼吸の1つ目のメリットは「体内にたくさんの空気を取り込めること」です。
腹式呼吸は胸式呼吸に比べて、一度の呼吸で体内に取り込める空気が多い特長があります。一回の呼吸で体内に多くの酸素を取り込むことで、体内の酸素濃度を高め、血流を改善し、内臓の働きを改善する効果があります。
呼吸を大切にするヨガは腸内環境を整える効果があります。頻繁に腹痛に悩まされる方は下記の記事で紹介しているヨガのポーズをおすすめします。
腹式呼吸は心臓病の原因を改善する
2つ目の腹式呼吸のメリットは「心臓病の原因を改善すること」です。腹式呼吸は下記のような心臓病の原因を改善する効果があります。
- 動脈硬化
- ストレス
- 高血圧
- 低い睡眠の質
- 肥満
を改善することができます。
動脈硬化は有酸素運動で改善することができます。詳しくは下の記事をご覧ください。
腹式呼吸で予防できる心臓病
腹式呼吸は心臓病を予防することができますが、すべての心臓病を予防できる訳ではありません。腹式呼吸によって予防できる心臓病は下記の3つです。
- 心筋梗塞・狭心症
- 不整脈
- 心不全の悪化
心筋梗塞・狭心症
腹式呼吸で心筋梗塞と狭心症は予防することができます。
- 心筋梗塞:冠動脈(心臓の血管)が完全に閉塞した状態
- 狭心症:冠動脈が狭窄(細く)した状態
心筋梗塞と狭心症の原因は動脈硬化やストレスです。腹式呼吸は心筋梗塞と狭心症の原因を改善できるため、心筋梗塞と狭心症を予防することができます。
心筋梗塞は朝のゴルフ場で頻発する特徴があります。なぜ朝のゴルフ場で心筋梗塞が起こるのか?を知っておくことで、心筋梗塞の予防になりますので、下記の記事をご覧ください。
不整脈(動悸)
不整脈とは心臓の拍動が正常でない状態です。心拍数が速すぎたり、遅すぎたり、不規則になったりします。
不整脈の主な原因は心臓病ですが、ストレスも原因の1つです。ストレスは腹式呼吸で解消できるため、ストレスが原因の不整脈は腹式呼吸で改善することができます。
不整脈の症状の1つに動悸(心臓の拍動を強く感じる)があります。ヨガは動悸を解消することができます。動悸が気になって仕方がない場合はヨガをしましょう。
心不全の悪化
心不全とは心臓が全身に十分な血液を送り出せなくなった状態をいいます。心不全の原因は心臓病によって心臓が重篤なダメージを受けたことです。
心不全の症状は下記のとおりです。
- 息切れ
- 疲労
- むくみ
- 動悸
- 咳嗽
- 意識喪失
心不全は治療することはできませんが、悪化を防ぐことはできます。心不全を悪化させる原因の1つがストレスや睡眠不足です。腹式呼吸はこれらを改善できるため、腹式呼吸は心不全の悪化を防ぐことができます。
心不全を予防するにはヨガがおすすめです。
心臓病を予防する腹式呼吸の方法
次に腹式呼吸の方法と腹式呼吸を行うオススメのタイミングを簡単に紹介します。
基本の腹式呼吸
- 背筋を伸ばして椅子や床に座る。
- 体内に残った空気を全て吐き出す(あくまでもイメージです)。
- 4秒かけて鼻から息を吸い、お腹を膨らませる。
- お腹を膨らませたまま、4秒間息を止める。
- 8秒かけて口から息を吐き出す。
腹式呼吸のポイントは「4・4・8」です。4秒かけて息を吸い、4秒間息を止め、8秒かけて息を吐きましょう。
座骨で座る
背筋を伸ばして座るために、座骨を座面や床にあてて座りましょう。座骨とはお尻の骨です。お尻を触ってゴツっとした骨が座骨です。
座骨を座面や床に当てて座ると、骨盤が立ち、背筋が自然と真っすぐになります。
背筋を伸ばすことで、より多くの空気を体内に取り込むことができます。
仰向けで行う腹式呼吸(ドローイン)
- 仰向けの状態で両膝を立てる。
- 両手を腰とストレッチマットの隙間に入れる。
- 息を吸って、息を長く吐きながら、腰をストレッチマットに近づける。
- 息を吸って腰の位置を元に戻す。
- 腰をストレッチマットに近づける動作を10回繰り返す。
ドローインはインナーマッスルを鍛える効果もあります。インナーマッスルを鍛えることで姿勢を改善することができます。
インナーマッスルを鍛えるドローインはぽっこりお腹の解消に効果的です。詳しくは下の記事をご覧ください。
腰で両手を押す
ドローインでは息を吐きながら腰をストレッチマットに押し当てますが、腰で両手を押す、あるいは潰すイメージで力を入れましょう。
腰で両手を押しながら、息を長く吐き続けることを忘れずに!
リップロール
- 口を閉じた状態から、唇に息を吹き付け、唇を震わせる。
- 唇を震わせて「プルルルル」と音を鳴らせる。
- できるだけ長い時間、唇を震わせる。
息切れやめまいがするまで頑張らないで下さい。
リップロールとは
リップロールとは、閉じた唇に息を吹き付けて、プルプルと震わせながら発声する発声練習方法です。
リップリールはボイストレーニングの基礎練習の一つです。プロの歌手の方がウォーミングアップでよく行います。リップロールを行うことで腹式呼吸を行えるようになります。
腹式呼吸を行うおすすめのタイミング
次に腹式呼吸を行うおすすめのタイミングを紹介します。
就寝前
就寝前に腹式呼吸を行うことで、
- 気持ちが落ち着きリラックスでき、寝付きが良くなる。
- 自律神経が安定し、睡眠の質が上がる。
- 足先や内臓が温まる。
といった効果があり、腹式呼吸を行うことで良い睡眠をとることができます。
就寝前は、部屋を薄暗くし、静かな環境で5~10分腹式呼吸を行いましょう。
仕事の休憩中
仕事の休憩中に腹式呼吸を行うことで、気持ちをリフレッシュできます。
腹式呼吸はできるだけ静かで、まわりに誰もいない環境で行うと、気持ちを落ち着かせることができます。仕事中であれば、トイレ(個室)や車内などで腹式呼吸を行うのがオススメです。
動悸がしている時
動悸は自律神経の乱れが原因で「心拍数の上昇」や「不整脈」が起こります。自律神経の乱れは腹式呼吸で改善することができるため、動悸は腹式呼吸を行うと改善できます。
動悸は心臓が原因でない場合もあります。動悸が治まらない場合はまずは心臓病専門の病院へ行きましょう。
なお、動悸を感じている時にApplewatchで心電図を記録しておくと、医師の診察の時に役立つことがあります。詳しくは下の記事を参考にして下さい。
気持ちが落ち着かない時
- 気持ちがソワソワして落ち着かない時
- 緊張している時
- 不安な気持ちが出てきた時
- 腹が立った時
など気持ちが揺れ動いた時に腹式呼吸をすれば、気持ちが落ち着き、リフレッシュできます。
朝の通学・通勤前
朝に腹式呼吸を行うことで、その日一日を気分よく過ごすことが出来ます。日によっては、今日の予定を考えると気持ちが憂鬱になる日もあると思います。
そんな時は腹式呼吸を行い、気持ちをリフレッシュしましょう。腹式呼吸を行った後は、新鮮で前向き気持ちで一日を過ごすことができます。
まとめ
- 心臓病の発症、再発予防のために腹式呼吸を行いましょう。
- 腹式呼吸は心臓病の原因である高血圧やストレス、自律神経の乱れを改善します。
- この記事では腹式呼吸のやり方と腹式呼吸について紹介しました。
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