心臓病予防は呼吸から|リスクが高い人にこそ試してほしい「深呼吸」の力

【この記事でわかること】

  • なぜ深呼吸が心臓の健康に良いのか
  • 高血圧・高血糖・脂質異常の人が深呼吸を取り入れるべき理由
  • 1日3分でできる深呼吸のやり方と続け方のコツ

私は医療系スポーツインストラクターとして、病院やスポーツジムで活動しています。

「血圧が高い」「コレステロールが気になる」「健診で血糖値を指摘された」

そんなあなたは、心臓病のリスクが高まっている可能性があります。

でもご安心ください。薬や食事制限の前に、まずは今日からできることがあります。

それが、「深呼吸」です。

この記事では、深呼吸が心臓の健康にどう関わるのか、どんな効果があるのか、そして誰でもできる実践方法をご紹介します。

“静かな時間”を取り入れて、心臓にやさしい習慣を始めてみませんか?

目次

なぜ深呼吸が心臓病予防につながるの?

交感神経をおさえて血圧・心拍数を安定させる

血圧や心拍数が高いことは心臓病のリスクの一つです。

深呼吸をすると、自律神経のバランスが整い、「交感神経(緊張モード)」がしずまり、「副交感神経(リラックスモード)」が優位になります。

これにより、血圧が下がり、心拍数も落ち着いてくるのです。

深呼吸を1日数分続けるだけで、収縮期血圧(上の血圧)が5~10mmHg下がったという研究もあります。

肩こりも血圧を上げる原因の一つです。肩こりはストレッチで解消しましょう。

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ストレスによる心臓への負担を軽減する

ストレスがたまると、血管が収縮し、心臓に余計な負担がかかります。深呼吸はそのストレスをやわらげる手軽な方法。

精神的にも落ち着き、動悸や胸の重さを感じにくくなります。

「イライラして食べすぎる」→「血圧・血糖が上がる」悪循環も、深呼吸で断ち切れるかもしれません。

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あなたは大丈夫?心臓病リスクが高い人の特徴

  • 健診で「血圧が高め」と言われた
  • LDLコレステロールが高い
  • 空腹時血糖値やHbA1cが基準を超えている
  • BMIが25以上(肥満傾向)
  • ストレスがたまりやすく眠りが浅い

これらに当てはまる人は、心臓に負担がかかりやすい生活習慣になっている可能性があります。
まずは無理のない「呼吸」から整えていきましょう。

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心臓病を予防する腹式呼吸の方法

  1. 背筋を伸ばして椅子や床に座る。
  2. 体内に残った空気を全て吐き出す(あくまでもイメージです)。
  3. 4秒かけて鼻から息を吸い、お腹を膨らませる。
  4. お腹を膨らませたまま、4秒間息を止める。
  5. 8秒かけて鼻から息を吐き出す。

腹式呼吸のポイントは「鼻呼吸」です。鼻呼吸は気持ちを落ち着かせ、自律神経を整える効果があります。

深呼吸を続けるコツとおすすめのタイミング

深呼吸はシンプルな習慣ですが、「思い出したときだけやる」では効果が出にくく、継続が難しくなります。

無理なく毎日続けるためには、「タイミング」と「環境づくり」がとても大切です。

いつもの行動とセットにする(習慣化の工夫)

新しいことを習慣にするには、「すでにやっていること」と組み合わせるのが効果的です。
たとえば以下のように、日常のルーティンとセットにして深呼吸を取り入れましょう。

  • 歯みがきのあとに、1分間の深呼吸
  • 朝の目覚めと同時に3回だけ腹式呼吸
  • 夜寝る前に布団の中でゆっくり呼吸を整える
  • コーヒーを飲む前に1分だけ静かに深呼吸する

“~のあとに深呼吸”と決めておくと、忘れにくくなります。

場所と姿勢を決めておく

毎回同じ場所・姿勢で行うと、「呼吸スイッチ」が入りやすくなります。

特におすすめは以下のような環境です。

  • 椅子に浅く座り、背筋をまっすぐに
  • 手のひらを太ももに乗せてリラックス
  • 人目が気にならない静かな場所(朝のリビング、トイレ、車の中など)

背中を丸めず、胸を少し開くことで呼吸が入りやすくなり、自律神経も整いやすくなります。

おすすめのタイミング①:朝のスタートに

朝は交感神経が優位になりやすく、血圧も高くなりがちです。

起きてすぐに深呼吸を数回行うことで、心拍や血圧をなだらかに上げることができ、1日の始まりを穏やかに過ごせます。

時間がある時は「朝ウォーキング」がオススメ!ストレス解消、血圧改善、ダイエット効果などメリットがたくさんです。

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おすすめのタイミング②:日中の休憩中に

仕事や家事の合間、ストレスを感じたときにも深呼吸は効果的です。

  • イライラしてきた
  • 緊張している

と気づいたときに、1分でも呼吸に意識を向けることで、気持ちが落ち着き、血圧や心拍の急上昇を防げます。

おすすめのタイミング③:夜寝る前に

就寝前の深呼吸は、副交感神経を高めて睡眠の質を上げるために非常に有効です。

寝つきがよくなり、深い眠りにつながることで、心臓の負担が減り、体の回復も進みます。

深呼吸は睡眠導入にも効果的。ベッドの中で目を閉じながら、静かに行ってみましょう。

まとめ|薬や食事制限の前に、「呼吸」を整える

血圧、コレステロール、血糖値…。年齢とともに気になる数値が増えてくると、「薬を飲むしかないのかな」「食事制限も大変だな」と不安になる方も多いはずです。

そんなときこそ、今すぐ・誰でも・簡単にできる方法として、「深呼吸」を習慣にしてみてください。

呼吸は、自律神経を整え、心拍や血圧をやさしく落ち着ける“体内のスイッチ”です。

ストレスで乱れた体のバランスを、静かに、でも確実に整えてくれます。

特に心臓病のリスクが高い方にとっては、「呼吸を整える」=「心臓を守るための土台を作ること」。

薬や食事といった大きな対策に入る前に、まずはこの“小さな予防”を大切にしてみませんか?

今日の深呼吸が、1年後のあなたの心臓の状態を変えていきます。無理なく、毎日のリズムに合わせて、静かな時間を取り入れていきましょう。

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ご覧頂きありがとうございます。
スポーツインストラクター|健康運動指導士|心臓リハビリテーション指導士|ヨガインストインストラクター|スポーツジム・病院勤務|読書好き|漫画も好き|名言が好き|運動・健康について情報発信|YouTubeでトレーニング動画配信中

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